納豆のタカノフーズ、笠間にミュージアム 「納豆の良さ 納得して」 製造工程をガラス越しで 「おかめちゃん」撮影スポットも
佐野周平 (2025年5月23日付 東京新聞朝刊)

納豆へのこだわりをパネルなどで紹介する工場見学ゾーン=いずれも笠間市で
納豆メーカー国内最大手の「タカノフーズ」(茨城県小美玉市)は、納豆の歴史や製造工程を紹介するミュージアム「なっとく!ファクトリー」を、笠間市長兎路の水戸第3工場内に開設した。入場無料で、製造工程の一部をガラス越しに見ることもできる。
納豆パック3段重ねの工程も公開
スタッフの説明を受けながら約1時間で回る工場見学ゾーンは、大豆や納豆菌へのこだわりを紹介するパネル展示、納豆の歴史を学べるアニメ映像の放映などがある。
納豆が完成するまでには、大豆を大釜で蒸してから納豆菌をかけ、発酵、熟成させるなどの工程がある。巨大なアームで30個以上の納豆パックを一気に吸い上げ、おなじみの3段重ねの形に積み上げる様子も見学できる。
マネージャー江上修一さんは「なんとなく理解している納豆の良さを『納得』してほしい。そんな思いを名前に込めた」と語る。将来的には、館内に試食コーナーも設けるという。

イメージキャラの「おかめちゃん」などのオブジェが並ぶフォトスポット
6月からは自由に見学できる日も
工場見学は土日の午前10時からと午後1時半から。事前予約制で、定員は各回30人。4月にオープンして以降、予約は家族連れを中心に好調で、6月からは平日にスタッフの案内なしで自由に見学できる日を、月に数日設ける予定だ。
イメージキャラクター「おかめちゃん」などのオブジェが並ぶフォトスポットと、おかめちゃんグッズや各種納豆を販売している売店は予約なしで利用できる。パンに合う納豆やコンソメ風味の納豆など、同社が過去に手がけた商品も一堂に展示している。

「なっとく!ファクトリー」が開設された水戸第3工場
同社は1932年創業で、「おかめ納豆」で知られる。水戸第3工場は2021年から稼働し、ミュージアム施設も同時期に開設する予定だったが、新型コロナ禍で延期していた。
江上さんは「年配層が納豆市場を支えているのが現状。若い世代にも親しんでもらえるきっかけになれば」と期待している。
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