14歳の時に生理の不調で受診 「親にしてほしかったこと」は 

(2025年5月2日付 東京新聞朝刊)
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飲み忘れを防ぐため、開始日や曜日が書き込めるようになっている「低用量ピル」のシート

ピル服用で通学が可能に

 生理(月経)にまつわる不調がある10代の「低用量ピル」の服用について、「保護者の知識と理解が必要」という記事を3月26日付の東京新聞・中日新聞の紙面と東京すくすくで掲載・公開しました。紙面の記事を読んだ愛知県蟹江町の主婦・福本泉さん(65)が50年前の体験を寄せてくれました。

 「14歳で初潮(初めての生理)を迎えた途端、普通では考えられないくらいの経血(生理の時に出る血)がありました。母が大変驚き、すぐさま近くの病院に行きました」

 入院したその私立病院では、服薬しても輸血をしても一向に良くならず、生理の量がだんだん増えた上、月2回になり、ベッドから起き上がれない状態になってしまったそうです。その後、国立病院に転院し、処方されたのがピルでした。

 「ピルは避妊薬の概念が強く、母は戸惑ったようでしたが、医師の丁寧な説明もあり、それで治るのならと納得したようです。ピルを正しく飲み続けることで、月2回の月経が1回になっていき、3カ月ほどで通学できるまでに回復しました」とつづっています。

怖かった内診台での診察

 福本さんに連絡を取って話を聞いたところ、「当時は不安しかなかった」といいます。「最初の病院で男性医師の内診を診察室の隣の部屋の内診台で1人で受けたのが怖くて痛くて、今でもトラウマ(心的外傷)です。母に近くにいてほしかった」

 生理痛で婦人科を受診する場合、必ずしも内診が必要なわけではありませんが、受診の不安は今も昔も変わりません。福本さんは「デリケートな年頃なので、保護者が医師の性別の希望を聞いたり、診察方法や薬の服用の大切さを本人に納得のいくまで説明してあげたりするのが、続ける上で一番大切だと思います」と伝えてくれました。

※3月に公開した記事はこちらです。
「低用量ピル」が生理で悩む10代の選択肢になるために 産婦人科医・サッコ先生が疑問に答えます

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