板橋区の「まいにち子ども食堂」2周年 いつ来てもいい居場所から見えてきた「社会的貧困」

(2020年2月25日付 東京新聞朝刊)
子育て世代がつながる
 毎日3食を提供する東京都板橋区の「まいにち子ども食堂高島平」が3月、開設2周年を迎える。活動から見えてきたのは、子どもや親の居場所が足りないことだという。運営資金を募っており、これを集中的に集めるキャンペーンを今月末まで展開している。 
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歌ったり、踊ったりのパーティーで思いを共有する参加者たち=いずれも板橋区で

ボランティア「自分にとっても居場所」

 「小さい子どもが膝に乗ってきたり、話し掛けられ一緒に笑い合ったりしたのがうれしい。自分にとっても居場所であり、ありがたいんです」

 11日、この子ども食堂を主催するNPO法人「ワンダフルキッズ」(板橋区)が開いた記念パーティーで、日ごろ調理などに携わっているボランティアの小田千代子さん(71)は、ほほ笑んだ。

 パーティーでは、区内の主婦バンド「音ごはん」による演奏もあり、食堂利用者や関係者ら約50人が歌って踊った。

1日30人、1カ月でのべ1000人が利用

 まいにち子ども食堂高島平は2018年にオープンし、1日約30人、1カ月で延べ約1000人が利用。寄付や助成金で運営されている。「人と物を傷つけない」のルールさえ守れば、午前7時~午後8時のいつ来ても構わない。

 利用者はさまざま。ひとり親や、仕事が忙しい夫に頼れず一人で子育てする母親とその子、不登校の当事者、兄弟が多くて家に居場所がない子、親に障害があり1人暮らしをしている子もいるという。

 NPO理事長の六郷伸司さん(55)は、2年間で子どもたちの成長が目に見えて分かることに「食事は生きる基本で毎日必要。ご飯を食べてもらってよかった」と喜ぶ。

運営資金を募るキャンペーン中です!

 一方で、経済的貧困だけではなく「社会的貧困」が目につくと指摘する。虐待を背景に自宅に帰れずにいた子や、複数の大人の目があって雰囲気が和らぎ「子どもをしからなくていい」と話す親もいた。六郷さんは「ここが必要とされるのは社会に居場所が足りない裏返しでもある」とみる。

 こども食堂ネットワークによると、ほぼ毎日開く子ども食堂は全国でも1%ほど。事務局の釜池雄高さん(42)は、開催日の多さについて、それだけが重要なことではないとしながらも「その場が必要な子には、大きな安心につながっている」と話す。

 キャンペーンでは、1カ月500円以上を毎月、継続的に寄付してくれる100人を募っている。受け付けはサイト「Syncable」から。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年2月25日

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