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子どもと一緒にニュースチェック

子育て記者はどうしてる
?

Interview

いつも、東京すくすくを訪れていただき、
ありがとうございます。
すくすくを運営している東京新聞にも、
小さな子を育てながら、取材活動をしている記者が多くいます。
先日、子育て中の読者から
「政治や社会問題について、
記者の皆さんは子どもにどんなふうに伝えていますか」

というお便りをいただきました。
日々、ニュースを発信している記者たちは、
情報をどう取り入れ、子どもと共有しているのでしょうか。
子育て真っ只中の記者たちに聞いてみました。

記事を読む前 ミニガイド

  1. 新聞のページ構成は「政治」や「経済」など内容によってわかれており、それぞれのページを「政治面」や「経済面」など〇〇面と呼びます。
  2. 記者が所属する編集局では、それぞれ担当する面によって「政治部」「経済部」「運動部」という部署名になっていますが、内容によっては部署をまたがって記事掲載される場合もあります。署名の入った記事を探してみると新たな発見がある場合も。

経済部

坂田奈央

4歳と7歳の女児の母

坂田奈央

2005年中日新聞社に入社。初任地は岐阜県。東京・名古屋本社の経済部では証券や流通などを担当。今春まで3年半いた政治部で総務省や自民党などを担当し、現在再び経済部。7歳と4歳の娘の子育てと仕事との理想的な両立のあり方を模索しつつ、まだ答えは見つかりません。

坂田記者の記事はこちら

 各メディアは今、SNSでニュースをピックアップして定時に登録者の方に送信する取り組みをしています。毎日定時に手元のスマホでチェックできるので、よく利用しています。最近では、ヘアドネーションの記事を見て帰宅後、「これ見て~」「やってみたら~」と7歳と4歳の娘たちにも話題にできました。

 子どもってニュースやドラマから聞こえてくる言葉をよーく聞いていますよね。こないだは「ウワキってなに?」と聞かれて困りました。同じように「センキョってなに?」と聞かれることも。保育園の行き帰りに選挙ポスターの掲示板を見て「これなに?」と聞かれたときが、選挙や政治について伝えるチャンス!と思いつつ、子どもに説明するとなると難しいものですね。

 「生活のルールを話し合う場所に代表で出る人を選ぶんだよ」と言うと、「それってりーだーってこと?(最近の娘はリーダーがブーム)」と返されました。(私)「リーダーとは違うような…(言葉に詰まる)」→「……(娘、興味失う)」と、うまくいかないことも多いですけど。

坂田記者が今、気になるニュースの言葉

サブスク

サブスクといえば、音楽配信のイメージで新しい言葉ではないと思いますが、今春、政治部から経済部に異動し、デパートや、無印良品、花屋さんなど、多様な業種でサブスクをうたうサービスが相次いで導入されていることを知りました。サービスがそれぞれ微妙に違うので、いったいサブスクってどう説明するのが正しいの?と私がひとり大混乱しているところです。

社会部

加藤健太

幼稚園に通う3歳男児の父

加藤健太

2009年入社。三重、石川での勤務を経て東京本社の社会部。現在は浅草を拠点に都内のニュースを追い掛けている。警視庁捜査1課を担当していた18年には目黒女児虐待死事件を取材した。幼稚園児の3歳長男の育児に奮闘中。

加藤記者の記事はこちら

 3歳の息子は動物や海の生きものが好きなので、環境問題は伝えやすいテーマの一つです。ある日の食事中、コップの飲み物を「ストロー2本で飲みたい」とふざけ始めました。そこで、「プラスチックを無駄遣いするとウミガメとか魚がお腹痛くなっちゃうんだって」と伝えると、しぶしぶやめてくれました。

 幼い子どもに言葉だけでは伝わりにくいかな、というテーマのときは、絵本の力を借りるのはとてもいいなと思っています。このときも、「プラスチックモンスターをやっつけよう!きみが地球のためにできること」(クレヨンハウス)で、海岸に散乱するプラスチックゴミの写真を見せたり、水族館で展示されていた魚のお腹から出てきたプラスチックゴミのかけらを見せたりしてみました。繰り返し伝えていたら少しは理解してくれたのか、工作のとき「ビニール袋いっぱい使ったらウミガメ死んじゃう?」と聞いてくるようになりました。

 将来、ゴミを減らしたり物を再利用したりする意識を持ってくれたらいいなと思っています。

加藤記者が今気になるニュースの言葉

SDGs

もともと大量生産、大量消費のあり方に疑問を持っていて、SDGsの理念がだんだんと広がってきていることに期待しています。子どもと一緒に学び、考えていきたいです。

サンデー版編集部

安藤美由紀

小学6年と1年の男児の母

安藤美由紀

1996年入社。横浜支局などを経て、経済部や政治部で「硬派」ニュースを担当。現在は日曜日に発行するサンデー版の大図解で、政治や経済の話を分かりやすく伝えています。週末は小学生の息子2人とフリスビーのスポーツ(アルティメット)を練習中!

安藤記者の記事はこちら

 新聞社で働いているので、朝夕刊が自宅にありますから、なるべく目を通してほしいなあと思っているのですが。小学6年の長男には読み終わった新聞の片付けを頼むことで、その前に目を通してね、と伝えていますが、実際に読んでいるのはマンガくらいかなあ…。

 私の担当しているサンデー版の「大図解」は、絵やCGが盛りだくさんの紙面です。子どもたちにいろいろなテーマに興味を持ってもらえるようにと思ってつくっています。先日は「SDGs」を取り上げましたが、ママ友が小学校高学年のお子さんと読んで、その後の授業に役立ててくれた、と聞いてうれしかったです。

安藤記者が今、気になるニュースの言葉

脱炭素

6月に「サンデー版大図解」で「脱炭素社会」を取り上げて関心を持ちました。いいか悪いかではなく、欧米社会が脱炭素に舵を切ったため、世の中のルールが変わってしまった、と感じました。その世の中は子どもたち、その次の世代が生きる時代。子どもたちが社会の課題から学べるよう(そして解決策を見いだしてくれるよう)親としてもフォローしていきたいです。

デジタル編集部

北條香子

小3、6歳、3歳の女児の母

北條香子

2005年入社。駆け出し時代で心に残るのは、川崎で男子中学生が友人をいじめから救えなかったと悔やむ遺書を残して自殺した問題を取材したこと。政治部では液体ミルクの導入などを取材。20年夏からはデジタル編集部で記事の配信やweb向けの記事の執筆などを担当しています。小3、6歳、3歳の3姉妹の母。

北條記者の記事はこちら

 子どもが小学生になってからは、書道や図工などで古新聞を持ってきて、と言われることもあるので、「新聞紙がある家で良かった~」と思っています(笑)。子どもたちとは、新聞のほか、自分がスキマ時間に電子版や新聞社のwebサイトなどからキャッチした情報を何気ない会話の中で伝えていけるようにしたいなと思っています。

 今の子どもたちはなんといってもYouTubeからの情報に影響されることが多いですよね。うちの子どもたちも「HIMAWARIちゃんねる」の中で、ヘアドネーションが取り上げられていて、「私たちもやりたい!」と髪の毛を伸ばしています。

北條記者が今、気になるニュースの言葉

台湾問題

台湾パイン、人気急上昇の背景は…」の記事を読んで、そういえば近所のスーパーでも台湾産パイナップルを売っていたな…と。初めて買ってみると、あまりのおいしさに子どもたちと大興奮。私なりに記事を咀嚼して子どもたちにも台湾産パイナップルが日本に入ってきた背景などを解説しました。国際問題は遠い話題と感じがちですが、自分たちの食卓にも関係する話なのだと実感。これを機にあらためて、「台湾問題」を勉強し直したいです。

政治部

上野実輝彦

中1の男児と、
小4、小2の女児の父

上野実輝彦

2003年入社。長野や石川の支局勤務を経て東京本社勤務。15年11月から3年間ソウル特派員を務め、現在政治部で防衛省や外務省を担当。中1の男児と小4、小2の女児の父。

上野記者の記事はこちら

 中学生の長男は、母親に「新聞ばっかり読んでないで、部屋を片付けなさい」と言われるほど、新聞をよく読んでいます。スポーツ好きなので、運動面を欠かさずチェックするほか、一般ニュースも一通り目を通しているよう。先日、「G7で台湾が明記されたんでしょ。何かすごいの?」と聞かれたときは、ドキッとしました。なかなか手強い! 一人っ子政策をとってきた中国で第三子まで出産できるようになったニュースがあったときは、「なんで子どもを産んじゃいけないの?」などの質問もありました。親もなるべくすぐにスマホで検索せずに、子どもと一緒に考えることを心がけています。下の二人の娘たちも、兄に引っ張られる形で、漫画やクイズなどを読むようになりました。

 うちの子たちが新聞を読むようになったのは、私の職業柄、親が子どもの前でいつも新聞を読んでいることや、そこに載っていた記事をきっかけに子どもたちといろいろ話したからかな、と分析しています。子どもがもっと小さかった頃は、絵本の読み聞かせと同じ感覚で、子どもを膝に乗せて私の書いた新聞記事を読み聞かせたり(笑)、掲載されていた名作小説を読み聞かせたりしてたんですよ。理解していなかったかもしれませんが、親子のコミュニケーションツールの1つと考えて新聞を利用していました。身近な地域の話題が載っている地方版などは、子どもとも話題にしやすいかもしれませんね。

上野記者の今、気になるニュースの言葉

より良い復興

コロナ禍は世界の不平等を浮き彫りにし、社会を大きく変革させるきっかけになりました。復興からこぼれる国、人々をなくし、コロナ以前よりも良い社会を築くにはどうしたらいいのか。この先、どんな世の中になるのか。子どもたちと一緒に考えていきたいです。

生活部

今川綾音

中1の女児と
小5、小1の男児の母

今川綾音

2005年入社。岐阜県の高山支局や東京本社整理部を経て、17年から生活部で子ども・子育てを担当。中1の長女、小5の長男、小1の次男の3人の子育ての中で感じてきたモヤモヤから取材に取りかかることも多いです。東京すくすく副編集長。

今川記者の記事はこちら

 小5の息子も中学生の娘も、テレビのニュースは好きみたいで、私が見ていると質問したり感想を言ってきたりします。NHKで世論調査の結果を伝えるニュースをやっていたとき、政府の新型コロナの対応を「評価する」と答えた人の割合が低いことに息子は驚いて「なんで?」と聞かれました。娘が「だって、私たち部活できないのに、オリンピックやるんだよ」と応じると、「そっか、俺も運動会できないのに」と納得した様子でした。

 食事やドライブのときはラジオを流していることも多いです。耳から入ってきた言葉の意味を尋ねられることも多く、そこからコミュニケーションが促される感じがありますよ。

今川記者が今気になるニュースの言葉

緊急避妊薬

今年、娘が中学生に。すくすくの記事「コンドーム、ピル、性感染症…中学生に伝えたいセックスのこと〈前編〉都教委モデル事業から」を読んで、「自分の体を守ること」を具体的に教えていかなければいけない年齢なのだな、と感じました。妊娠の仕組みは小さいころから教えていますが、実践編にシフトした感じです。ドラッグストアのコンドーム売り場にも連れて行きました。私自身が自分では購入したことがなかったので、まずどの棚に置いてあるのかわからず、0.01ミリという薄さをウリにする商品に驚いたり…。気恥ずかしさはありますが、必要なことと自分自身に言い聞かせ、親の側が照れずに話すことが大切なのかなと思っています。
「生理が予定通り来なかったら、相談してね」と伝え、万が一の場合には、「緊急避妊薬(アフターピル)」を72時間以内に服用することで妊娠を防ぐことができるかもしれないこと、だからまずは急いで誰かに相談してほしいと伝えました。「いざとなれば、アフターピルがあるから(安易に関係を持ってもいいや)と思ってしまわないかな…」という私自身の葛藤も含め、機会があるごとに娘に伝え、話し合っていけたらと思っています。

記者たちの話、いかがでしたか。
最後に編集長小林の新聞活用ポイント
お伝えします!

  • 忙しい日は、ざっとめくっていって、
    仕事で必要と思われる記事のみ読んでおく

  • 実家の母に、切り抜きを送り、コミュニケーションのアイテムに。

  • 反抗期の高校生の長男に読んでほしいと思った気になるニュースがあれば、
    写メした記事、またはオンライン上の記事のリンクを忘れないうちにすぐにLINEで送信。
    嫌がられてもめげない。

  • 野球少年の次男がドロドロにして持ち帰ったスパイクの汚れ落としはまず、新聞紙で!

記者たちの書いた記事、
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ここだけの話、新聞ためしよみのポイント

  • 毎日パラパラめくって、気になる見出しの記事だけ読めばOK!読む時間は朝じゃなくても、スキマ時間で問題なし。
  • 新聞は写真も豊富。動物の写真は切り抜いて子どもとノートに貼れば、世界でたったひとつの動物図鑑になります。新聞なので切り抜いても罪悪感なし。
  • 裏技:週末に持ち帰る園や学校の上履きが乾きにくいときは、読み終わった新聞を丸めてギュウギュウに詰めておけば乾いちゃうからラッキー!

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  • マネー、医療は確実な情報をチェック。
  • 読者からの投書や口コミで新たな発見。
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  • 子どもたちの絵や作文などは随時募集中。紙面に掲載されることもあります。

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掲載日:2021年7月30日