川崎の平間小学校がSDGsアワードで特別賞 地域とともに取り組む活動評価
石川修巳 (2020年12月22日付 東京新聞朝刊)
政府がSDGs(持続可能な開発目標)の優れた取り組みを表彰する「第4回ジャパンSDGsアワード」で、川崎市中原区の市立平間小学校(児童数525人)が特別賞を受賞した。川崎市によると、企業・団体を含めて市内初の受賞。佐川昌広校長が21日、首相官邸であった表彰式で賞状を受け取った。
小学校の受賞は全国で3校目
政府資料によると、第4回アワードには全国の企業や自治体、NPOなどから303件の応募があった。このうち13件が受賞し、特別賞の平間小は「特筆すべき功績があった」と認められた。小学校の受賞は全国で3校目という。
平間小はこの2年間、SDGsの達成に向けて自分たちにできることを学年ごとに学習。「平間SDGsフェス」などで学校外にも発信し、いかに地域とともに取り組むかに力を入れてきたという。
佐川校長は取材に「(受賞は)びっくりした。むしろここからがスタートで、ほかの学校にももっと普及するきっかけになれば」と語った。
自然観察や商店街のCMづくり
平間小は子どもたちの自信とともに、学校や地域への誇りを育もうと、「平間プライド」を合言葉にSDGsに取り組んできた。
たとえば、5年生は「多摩川ガタガタ探検隊」と銘打ち、身近な自然観察を通して自分にできることを考える活動を展開。6年生は今、地元商店街をSDGsで盛り上げるコマーシャルづくりに挑戦している。
新型コロナウイルスの感染拡大による臨時休校の期間には、校長からの宿題として「家でできるSDGs」を保護者と一緒に考えてもらったという。佐川校長は「地域や企業も巻き込んで、街全体で取り組んでいきたい」と話している。