三原じゅん子・新こども相が就任会見 児童虐待の防止に注力 女性閣僚の少なさや夫婦別姓は明言せず
児相の人員強化と福祉のアウトリーチを
三原氏は、自民党の女性局長として、党所属の地方議員らに対し、虐待防止に関する質問をするよう呼びかけ、街頭啓発などに取り組んできました。児童虐待は、「子どもの心身の成長や人格の形成に重大な影響を与える恐れのある、いかなる理由があっても許されるものではない」と強調。2022年の児童相談所の相談対応件数は約21万5000件と増え続けているとして、児相の児童福祉司と児童心理司の増員をはじめとする相談支援体制の強化を図る考えを示しました。
また、今年4月から設置が始まった、専門職が妊娠から子育てまで継続して支援する「こども家庭センター」の設置促進や、訪問家事支援などの家庭支援事業の推進を通し、子育てに困難を抱える世帯への市町村による支援体制を強化することを掲げました。「受け身ではなくて、こちらから気づけるような、できる限り早い段階から必要な支援を届けることを進めていきたい」と意欲を示しました。
女性閣僚は2人、選択的夫婦別姓は…
今回、石破内閣の女性閣僚が2人にとどまったことについて問われると、「人事については、適材適所の結果と受け止めている」と回答。石破首相が掲げる、社会のあらゆる組織の意思決定において、女性が参画することを官民共通の目標にすることをしっかりと進めていくとしました。
石破首相が総裁選で前向きな姿勢を示していた選択的夫婦別姓については、男女共同参画・女性活躍担当大臣として「首相や官房長官ら関係閣僚としっかり相談・連携しながら、内閣の一員として方針に従って施策の推進に全力で取り組んでいく」と述べ、明言は避けました。
三原じゅん子
神奈川県選挙区、3期、自民党。1964年、東京都板橋区生まれ。私立明治大学付属中野高等学校 中退。子宮頸(けい)がんを患い、子宮を全摘出した経験からワクチンの啓発を行う。2010年の参議院議員選挙・全国比例区で初当選。厚生労働副大臣や内閣府補佐官などを歴任した。