〈坂本美雨さんの子育て日記〉68・「お母さんが見てあげて」と言われたけれど…
〈前回〉67・いとしき抜けた乳歯たち(2月24日)
〈前々回〉66・大切な存在の生と死のこと(1月20日)
1年生は「楽しかった」
娘の1年生は、瞬く間でした。1年生どうだった?と聞くと、「ふつう。楽しかった」と言う。もうちょっと具体的な感想が欲しいが、楽しいのが普通であることは、いいことだ。行きたくない日がもっとあるかなと想像していたけれど、そんなこともなく、同級生とのけんかも多くはなく(保育園時代は激しかったので覚悟していた)、そんなに目立つほうではないみたい。
積極的ではないにしろ、誰かの役に立ちたいというのは強いよう。きっと家での姿とは違うキャラクターなのだろうなぁ。かぁさんは毎日のお弁当をとりあえず一年間クリアしてホッとしたのでした。
サポートはお母さん?
しかし、宿題、持ち物などの忘れ物が多かった時期は担任の先生に「本人がつらいと思うので、もうすこしお母さんが見てあげてください」と言われてしまったりして。その時は、サポートが足りず娘がかわいそうだったなと思いつつ、「お母さん?」と反発心が湧いたりもした。宿題をみたり学校のことを把握しておくのはやっぱり「お母さん」になっちゃうの?と。比較的男女フェアな立場のわが家であっても理不尽に感じたりもしました。
プリントを見たり学校の連絡が来る複数のアプリをチェックしたり(お願いだから一カ所にまとめて!)マメな作業が苦手すぎる私には付いていけないことも多々あり。かといって、父親が関わってくれれば平穏かといえばそうでもなく、例えば宿題を教えているのをそばで聞いていると、そんなに断定的な言い方する? 自信なくすような教え方をしないでほしい、などとイライラしたりすることも。きっとどこの家庭もそんな小さないざこざが勃発しているのだろう。
恋バナを聞いていたい
1年生の終わりの数カ月は、クラス内でのはやりもあったようで突然好きな人の話をしだしたりして、びっくり! 複数人いてときおり順位が入れ替わったりもして。向こうは好きだってことを知ってる、というからさらに驚き。なんで?と聞くと、手にもホワイトボードにも書いた、と。えー!そんなにオープンなのか…。しかしお相手と特に仲良く話すわけでもないらしく、1年生の恋心はちょっとよくわからない(笑)。そろそろ、こんな話を親が好き勝手に書いてはいけない年齢になってきましたね。でも、いつまでも恋バナを聞いていたいなと思う。2年生は、娘も私もどんな出会いがあるかな。
坂本美雨(さかもと・みう)
ミュージシャン。2015年生まれの長女を育てる。SNSでも娘との暮らしをつづる。
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