川崎児童殺傷から1カ月、多摩区内15小学校で登下校見守り 不審者情報もツイッターで配信
安田栄治 (2019年6月25日付 東京新聞朝刊)
川崎市多摩区で私立カリタス小学校の児童らが殺傷された事件を受け、多摩署と多摩区役所が24日、「子どもの安全確保のための緊急会議」の2回目の会合を区役所で開いた。事件発生から1カ月となる28日、区内に15ある小学校で登下校時、見守り活動をすることなどを決めた。
毎月28日「子ども見守りの日」2人態勢に強化
見守り活動は当日、多摩署員や区役所職員、多摩防犯協会、多摩防犯指導員連絡協議会などのメンバーが参加し、多摩署で出発式を行う。
緊急会議は、初回の会合で毎月28日を「多摩区子ども見守りの日」とすることを決めた。区内の小学校には今、署員1人が警戒のため配置されているが、今後、28日については2人態勢とし、多摩防犯協会などの協力を得て見守りを強化することにした。年内は夏、冬休みとなる7、12月の28日は活動を休止。9月は土曜日となるため、前日の27日に活動する。
「ツイッターで市民からの情報も寄せてほしい」
また、今年1月からの不審者情報の発生地点を示した区の地図を、署がツイッターで配信することも決めた。地図は登校時間帯(午前7時~9時)、下校時間帯(午後2時~6時)、終日の発生状況を示したものがあり、1~2週間ごとに更新する。7月1日から配信予定。
同署生活安全課の亀崎慎一朗課長は「ツイッターは速報性が高く、一般の人も見ることができる。何丁目でこんなことが起こったと伝えることができる。逆にツイッターで市民から情報を寄せてもらうよう呼び掛けたい」と話している。
緊急会議は今回で終了し、今後は区の「安全安心まちづくり協議会」を主体とし、会議に参加していた各団体と連絡を取り合う。亀崎課長は「この会議で子どもたちのために何をしなければいけないか確認できた。見守りの日を設けて事件を忘れないでやっていこうと、各団体間で意思統一できたのは大きな成果だった」と語った。