小学生にもわかる新型コロナウイルス 藤田医科大が教材をネット公開 「落ち着いて考えるきっかけに」
安藤孝憲 (2020年2月28日付 中日新聞夕刊)
藤田医科大(愛知県豊明市)の感染症の専門医らが、新型コロナウイルスについて子どもたちに知ってほしいことを全12枚のスライドにまとめ、インターネット上で公開している。数字や確実とは言えない情報を一切省き、やわらかい言葉遣いとイラストで経緯や注意点をまとめた。「子どもと大人が一緒に、もう一度落ち着いて考えるきっかけに」との思いを込めた。
クルーズ船乗客の経過観察担当 教委が作成依頼
1枚目は「コロナウイルスってなんだろう?」で始まる。数種類があり、かぜの原因になること、「つば・せき・くしゃみにのって人から人に感染」することを説明。新型は、子どもが感染しても「なにもおきない、またはちょっとした『かぜ』くらいですむことがほとんど」とも伝える。
作成したのは感染症科教授の土井洋平さん、助教の桜井亜樹さんら。2人とも今はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客を受け入れた藤田医科大岡崎医療センター(愛知県岡崎市)で経過観察の任に当たる。スライドは元々、岡崎市教委が小中学校向けの説明資料として作成を依頼した。「せっかくなら多くの学校で教材として使ってほしい」と、Facebookで26日に公開した。
研究員の子どもが”監修” ダウンロードできます
桜井さん自身、ともに小学生の2児の母だ。内容の“監修”には2人が協力してくれた。感染予防の「コロナウイルスやっつけるぞ作戦」では、手洗いとせきエチケット、かぜ症状があれば「家で休む」の3つを挙げた。「一人一人気を付けることが、自分と家族を守ることにつながると伝えたい」と語る。
スライドは「藤田医科大学 微生物学講座・感染症科」のFacebookページでダウンロードできる。
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