薬局の待ち時間、3歳と1歳の息子が静かにできません〈宮里暁美の子育て相談〉
どうすれば静かにしてくれる?
Q 薬局での待ち時間などに、3歳と1歳の息子は静かに待つことができません。困ってしまいます。(30代ママ、長男、次男)
注意し続けるよりは、いったん外に出ると気分が変わるかも
A お母さんの気持ち、よくわかります。「もう、どうしたらいいの!」と叫びたい感じですよね。いただいた相談では、静かに椅子に座って過ごしてくれたらいいのにと思うときに限って子どもさん2人が騒ぎ始めるとのことでした。例えばこんな具合です。
椅子に後ろ向きに乗って靴が隣の席の人に当たりそうになる、立ち歩いて薬局の商品を勝手に取る。「いつ終わるの?」と大きな声を上げるので周りの人の迷惑になっているかもしれない。このため、薬局にいる間中、ひっきりなしに「○○しちゃダメ」と言い続けてしまう-など。
確かに、親としてはハラハラの連続。体調の悪い方たちが薬局にいると思うと、そのままにはしていられず、注意し続けるということになってしまいますが、そもそも「待ち時間」というのは、子どもにとって意味がわからない時間なので、無理があるように思います。「ダメ!」という注意を連発しても効果が無かったり余計ひどくなったり、という事態になったら、本当はもう打つ手がないのです。
近くに公園があったら、ちょっと行ってきて、薬が出たころにもう一度戻ることができたらいいですね。少し外に出て気分が変わり、落ち着いて薬局で過ごせるかもしれません。そのときは「静かにしていられてステキ」と褒めることができたらいいですね。
息子さんたちは電車を見るのが好きとのこと。「帰りに電車を見て帰ろうね」と約束し、それまで絵本を見て待つなんてこともいいかもしれません。
いろいろな子育てサービスが生まれ、支援が広がってきています。子どもの「動きたい」「遊びたい」「ゆっくりしたい」という気持ちを受け止めつつ、お母さんも気がもめずに過ごせる街づくりが進んだらいいと思います。
(宮里暁美=文京区立お茶の水女子大学こども園・前園長、お茶の水女子大学特任教授)
コメント