〈えほん〉「うえをむいてあるこう-ジャイアント馬場、世界をわかせた最初のショーヘイ-」作・くすのきしげのり 絵・坂上暁仁
長壁綾子 (2024年2月28日付 東京新聞朝刊)
1938年、新潟県三条市で生まれた馬場正平。背が高く、みんなにからかわれ、いつも背中を丸めていた。プロ野球選手になったが、22歳でユニホームを脱ぐ。「これから、いったい何をすれば」。正平の心に浮かんだのが、プロレスラー力道山の姿。想像を超える厳しいトレーニングを重ね、次第にアメリカのリングでファンの心をつかんで-。
下ばかり向いていた1人の少年が、スーパースターに成長していく姿を力強く描く。16文キックで知られるジャイアント馬場の生涯が絵本でよみがえる。
1980円。303BOOKS=電話043(321)8001。