子どもたちの笑い声、泣き声、家族があやす声 心地よかったザワザワ感〈清水健さんの子育て日記〉65

(2024年10月16日付 東京新聞朝刊)

なんと大阪で見られたソフトバンクホークス胴上げの瞬間!

東京すくすくのイベントに登壇

 先月28日、東京すくすく開設6周年イベント「子育て中だから考える自分のこと、これからのこと」が開催され、登壇させていただきました。会場には赤ちゃん、お父さん、お母さん、ご家族、300名以上の皆さまがご来場くださったとのこと。子どもたちの笑い声、泣き声、子どもたちをあやすご家族の声、幸せがあふれていました。

子どもたちのかわいらしい声や泣き声も響いたイベント=東京都世田谷区の昭和女子大で(東京新聞・池田まみ撮影)

 正直、ここまでザワザワしている会場で講演会をするのは初めて(笑)。でも、こんなに心地よいザワザワ感もあるんだなと。東京すくすくウェブページのトップに「子どもとの日々を支える」と記されているように、子どもたちと一緒に!を体で感じたイベント。

 この子育て日記を連載し始めたころ、幼稚園の年少さんだった息子は小学4年生。先日、福岡県へ行った、親子ふたり旅。「どう思う?」「ラーメンが食べたいな」「歩き疲れたね」。僕が息子に相談することが多くなっていることにふと気づきました。今や、僕の良き相談相手。

 こんな毎日が幸せです。幸せだと心から思えている。妻がいない悲しみは消えることはないけれど、その悲しみと「一緒」に、今、笑いあうことが少しずつできています。僕ひとりでは無理だった。フォローしてくれる家族に感謝したい。

ずっと一緒だった仲間のように

 大きなカバンを持って会場にお越しくださった皆さま。お子さんから目を離さないようにしながら、他のみんながどう子どもたちと接しているのかも見ている。僕もそうだったように、やんちゃな子どもたちに少し戸惑うお父さんの姿、その姿を見つめるお母さんの姿、そして、自由な子どもたち! うれしい時間でした。こういった空間が増えれば良いなと思う。目の前にある幸せを、ずっと離さないでいましょうね。

東京すくすく6周年のイベントに登壇した清水健さん(中央)。右はテレビ東京「シナぷしゅ」統括プロデューサーの飯田佳奈子さん、左は司会の今川綾音・東京すくすく編集長(当時)

 そのために今できること。自分の体のこと、少し立ち止まって、パートナーの体のことも考える時間になっていればうれしい。検診、行っていますか? 家族で声を「かけあって」いますか? 声をかけあえることって最高に幸せなことです。

 イベントが終わった後、東京すくすくのメンバーの方々と短い時間だったけれど、ランチを食べることもできました。初めて会うのに、編集者、執筆者関係なく、みんな一人の親として、「どうしたら良いんでしょうね?」と、ずっと一緒だった仲間のように、普通に子育て、家族、仕事のことを話すことができました。みんな同じ。この「普通」の日常や悩み、幸せを子育て日記で書いていきたい。

清水健(しみず・けん)

 フリーアナウンサー。9歳の長男誕生後に妻を乳がんで亡くし、シングルファーザーに。