児童養護施設を卒園した進学者に支援を 板橋区が家賃補助のためのクラウドファンディング

宮崎美紀子 (2019年5月28日付 東京新聞朝刊)
 板橋区は大学や専門学校に進学した児童養護施設卒園者を対象に、家賃を補助するためのクラウドファンディングを創設する。目標額は540万円。卒園者に進学の道を開く試み。区によると家賃補助に目標を絞ったクラウドファンディングの募集は23区で初という。

区内3施設の施設卒園者が対象 利用枠3人程度

 児童養護施設では18歳になるまでに卒園し自立が求められる。そのため高校生全体の進学率(専門学校を含む)が7割以上なのに対し、施設出身者は就職が七割と逆転する。進学しても生活のためアルバイトに追われ、学業に専念しづらい。そこで生活費の中でも大きな割合を占める家賃の補助を決めた。学費は給付型奨学金など他の補助があることも考慮したという。

 対象は区内3カ所の児童養護施設を卒園し、進学した人。月額3万円を上限に家賃の半額を卒業まで補助する。利用者枠は3人程度。同区によると例年の卒園者は3施設計10人前後で、うち進学は3割前後というデータをもとに枠を決めた。

ふるさと納税サイトで寄付金募集

 6月4日から納税サイト「ふるさとチョイス」などを通じて寄付金(ふるさと納税)を募り、「いたばし応援基金」で管理し、対象者に助成する。坂本健区長は27日の定例会見で「行政だけではなく地域全体で子どもの未来を支える仕組みを作りたい」と説明。目標額に達しない場合は区の基金から支出する。区の担当者は「就職か進学かの選択肢すらないことが問題。お金を集めることが目標ではなく、まずは問題を提起したい。生活面のサポートにもつなげたい」と話している。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2019年5月28日