鉄道の「子育て応援スペース」導入 私鉄にも広がっています 「人生ゲーム」の装飾、「もころん」のラッピング車両も

奥野斐 (2023年12月29日付 東京新聞朝刊)

子育て応援スペース 拡大中

 【ニュース、その後は?】2023年5月5日のこどもの日に掲載した「子育て応援スペース」の現状をご報告します。

2023年5月5日付の東京新聞紙面。「都営地下鉄が全4路線に応援スペースを設けた」というニュースを伝えた

 子ども連れが乗りやすいよう、都交通局が2019年に都営地下鉄で導入した「子育て応援スペース」。人気キャラクターで装飾したスペースは好評で、2023年5月5日のこどもの日に掲載した記事では、2024年度にも導入車両を71編成に倍増することを紹介した。都営地下鉄は2023年7月、この取り組みで鉄道事業者初の「日本子育て支援大賞2023」を受賞。同様の取り組みは私鉄にも拡大している。

「人生ゲーム」のラッピングを施した京成電鉄の「子育て応援スペース」=葛飾区で(池田まみ撮影)

 「カルガモの親子が線路内に侵入。駅員の誘導で無事脱出。$2000もらう」
 「自然豊かな水元公園でリフレッシュ! 芝生でゴロン! $4000もらう」

 京成電鉄(千葉県市川市)が2023年12月、成田空港-羽田空港間を走る車両1編成の2、6号車に導入したスペースは、人気盤ゲーム「人生ゲーム」の装飾。発売55周年を記念したタカラトミー(葛飾区)と同社、葛飾区の企画で、マス目は沿線の観光スポットやほっこりエピソードなどだ。

 京成電鉄の山下知晃さんは「小さな子連れのお客さまにも安心して気兼ねなく、乗ってもらいたい」と話す。

小田急電鉄が運行中のラッピング車両「もころん号」=小田急電鉄提供

 小田急電鉄(新宿区)は、2023年8月にデビューした子育て応援キャラクター「もころん」のラッピング車両1編成を、2024年5月ごろまで運行中。運転台に「もころん」のぬいぐるみを置き、中づり広告やドア横の広告スペースも「もころん」一色。子連れでなくても乗れる。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2023年12月29日