全国の政令市で唯一、中学校給食がない横浜市 来春からデリバリー型で実施へ 4事業者を選定
杉戸祐子 (2020年9月25日付 東京新聞朝刊)
横浜市教育委員会は、市立中学校で給食代わりに提供している配達弁当「ハマ弁」を来年4月からデリバリー型の「給食」として実施するため、調理・配送を担う民間事業者4社を選定したと発表した。メニューはハマ弁と同様に市内統一で、価格は今後検討する。利用率は20%程度を想定しているという。
実施中の「ハマ弁」を学校給食法上の「給食」に
横浜市は全国の政令市で唯一中学校給食を実施していない。市教委は6月、「実施主体が市になることで献立作成や衛生管理などの責任が明確になる」として、ハマ弁を学校給食法上の給食に位置付ける方針を決定。7月から事業者を公募し、5社が応募していた。4社のうち2社はハマ弁の委託業者という。
中学校給食を巡ってはデリバリー型のほかに、各校で調理する自校方式、設備のある学校で調理して運ぶ親子方式、調理センターを設けるセンター方式などがある。市教委はコストやスペースなどを理由に「デリバリー方式以外は不可能」としている。
ハマ弁は2016年7月に導入されたが、利用率は10.1%(今年7月)と低迷。値下げや当日注文を可能にするなどの改善策を図ってきたが、本年度末までの目標(20%)に及んでいない。