娘が突然「生理が来ちゃった」…父の窮地を救った「りぼん」の付録がすごい! ネットで無料公開
基礎知識も、日常で直面する疑問も
「お父さん。生理が来ちゃった」
ある日、自宅で小学5年生の長女(11)に告げられた。記者の生理の知識は小中学校で学んだ程度。どうしていいのか分からず、2人の娘の父親のくせに生理を「人ごと」と考えていた自分に気付かされた。
頼りの妻(37)は仕事で不在。LINEで助けを求めると「『りぼん』の付録がすごい。ネット公開されているから見せてあげて」と返事が来た。さっそくスマートフォンで読んでみると、親子ともに「今、知りたい」情報でいっぱいだった。
フルカラー12ページ。基礎知識に加え、初潮を家族らにどう伝えるか、友人宅の訪問時はどうするかなど、日常で直面する場面への助言も載っている。生理期間は人により異なるが3~7日ほど、始まる前にイライラや腹痛がある、入浴はOK-。読み進めるにつれ長女の疑問が解消され、表情は和らいでいった。「お父さんが知らなかったことが書いてあってうれしい」
「知りたかったこと」隠さず正しく
実は、この「りぼん」は昨年10月発売。当時は「生理の貧困」が社会的注目を浴びていた。これまでも生理を何度か取り上げてきた編集部では、若い女性部員を中心に議論を深め付録づくりに取り組んだ。
「人によっては『恥ずかしい』と感じることも、隠さずに正しく伝えようと考えた」。編集部の汪瀛(おういん)さんは付録に込めた思いを語る。例えば、タンポンを紹介するくだりで「性交渉(セックス)の経験がなくても平気?」など、小学生には刺激的と思える表現もある。「子どもの頃は恥ずかしい意識もあり聞けなかった。だから『知りたかったこと』を詰め込んだ」
産婦人科医が監修「男性も読んで」
さらに、正確を期すために埼玉県の「サッコ先生」こと産婦人科医高橋幸子さんに監修を依頼。SNSでは「分かりやすい」「男性も読んでほしい」と話題になった。販売期間終了後も「見たい」という声が多く、今年6月には公式サイトで異例の無料公開も始めた。
表紙には「男のコも大人の人も、みんなで読んでね!」とある。汪さんは「誰にでも関係があり(男性は)将来、妻や娘の生理に直面するかもしれない。そんなとき、思い出してもらえれば」と笑顔で語った。
各地で性教育の啓発に取り組む高橋さんは、「男性が生理を知れば、妻や娘、職場の女性などへの接し方は変わるかもしれない。同様に女性が男性の体を知ることも大切だ。医師としてドンピシャの世代に正しい知識を届けられてうれしい」と手応えを語る。
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