医療的ケア児の修学旅行 付き添い保護者の旅費をゼロに 東京都が2023年度から
三宅千智 (2023年3月10日付 東京新聞朝刊)
東京都は9日、特別支援学校に通う「医療的ケア児」が修学旅行などに行く際、付き添いの保護者の旅費を2023年度から全額補助する方針を示した。同日の都議会予算特別委員会で、公明の高久則男都議の質問に浜佳葉子教育長が答えた。
所得制限を見直し
医療的ケア児は、たんの吸引や人工呼吸器などの処置が必要な子どもたち。都教育庁によると、ケア児が宿泊学習に行く際、学校が保護者の付き添いを求める場合がある。都は保護者の旅費を「就学奨励費」として補助してきたが、一定所得以上の家庭は全額負担していた。浜教育長は「家庭の収入によらず全額を就学奨励費で負担するよう改善する」と説明した。
また、坂本雅彦産業労働局長は、新型コロナ対策に伴う時短要請などに応じた飲食店に支給した協力金は、2020年春から今年1月末までで約137万件、1兆9625億円で、うち不正受給が256件、3億3600万円に上ると明かした。立憲民主の中田喬士都議は「しっかりした回収」を要望した。