英語スピーキングテストは少人数にしてほしい 音漏れ防止のため「都立高入試への導入の中止を求める会」が都教委に要望
三宅千智 (2023年7月4日付 東京新聞朝刊)
東京都教育委員会が昨年11月に初実施し、都立高入試の合否判定に使われた英語スピーキングテストに反対する保護者有志らが3日、東京・霞が関の文部科学省で会見し=写真、音漏れを防ぐために試験会場を少人数に設定するなど、改善策を都教委に要望したと明らかにした。
志望校決定のため日程前倒しも求める
要望書は5月末に提出。受験生から「他の生徒の解答が聞こえた」との証言が相次いだことから、周囲と距離が取れるよう教室内の人数を10人未満に限定することや、志望校決定に間に合うよう日程の前倒しなどを求めた。
元英語教師らでつくる「都立高校入試へのスピーキングテスト導入の中止を求める会」の池田真澄さんは「音漏れに関して多くの指摘があったのに、都教委は再調査さえ行わず許し難い態度だ」と指摘。入試への活用中止を求める請願を都議会に提出し、署名活動を進めていることを説明した。
英語スピーキングテストは、都立高入試で今年4月の入学者を対象に初めて導入された。昨年は11月27日に本試験、12月18日に予備試験があり、約7万1000人が受験した。