練馬区の中学校長、生徒の裸を撮影か 児童ポルノ所持の疑いで逮捕 「以前勤務した学校で」と容疑認める
原田遼 (2023年9月12日付 東京新聞朝刊)
勤務先の中学校で少女の裸画像を所持したとして、警視庁捜査1課は11日、児童買春・ポルノ禁止法違反(所持)の疑いで、東京都練馬区立三原台中学校の校長、北村比左嘉(ひさよし)容疑者(55)=練馬区中村南3=を逮捕したと発表した。
校長室でビデオカメラ所持した疑い
逮捕容疑では、9月10日、少女の裸などの画像を記録したビデオカメラを校長室で所持したとされる。
「以前に勤務していた中学校の生徒を撮影した。再び見ると思い保存していた」と容疑を認めている。
家宅捜索では別の少女の動画を発見
捜査1課によると、東京都教委の窓口に昨年11月、北村容疑者からわいせつ行為を受けたとする被害相談があった。
練馬区教委から連絡を受けた警視庁は9月10日、勤務先や自宅を家宅捜索。押収したビデオカメラからは別の少女を撮影したとみられる動画も見つかり、捜査1課は他にも被害者がいるとみて調べている。
練馬区教委が謝罪も「さかのぼっての調査は考えていない」
北村容疑者の逮捕を受け、練馬区教育委員会は11日夜に記者会見した。堀和夫教育長が「子どもを教え導く立場にあり、学校の責任者でもある校長が逮捕されたことは誠に申し訳ない」と頭を下げた。
北村容疑者は2019年4月から三原台中学校で校長を務めていた。山本浩司教育指導課長は「話や文章にたけており、子どもに分かりやすく教えることに優れていた」と説明。性暴力に関する情報はこれまで聞いておらず、「大変ショックで憤りを感じた」と話した。区教委は12日以降、保護者への説明会や、全校生徒のストレスチェックを行う。
一方、北村容疑者の過去の勤務校について、山本課長は「被害者の特定や学校への誹謗(ひぼう)中傷につながる」として公表しなかった。警視庁の捜査では他に複数の被害者がいる可能性が浮上しているが、「さかのぼっての調査は考えていない」と否定した。