保育士水増しのグローバルキッズ 公費不正受給の返還金は2500万円に
奥野斐 (2022年8月2日付 東京新聞朝刊)
保育事業大手「グローバルキッズ」(東京都千代田区)が保育士の人数を水増しして運営費を過大に受給していた問題で、同社が支払う返還金などは計約2500万円に上ることが分かった。
名簿偽装 過大に得た運営費は2200万
持ち株会社「グローバルキッズCOMPANY」によると、過大に得た運営費は計約2200万円、違約加算金などは同約300万円と算出したという。これまでの本紙の取材で、豊島区で約732万円など、少なくとも計約1600万円が不正に支払われていたことが分かっていた。
不正は2015年4月~2019年12月に豊島区、千代田区、新宿区、江東区、目黒区、大田区、世田谷区、中野区の計8区の認可保育所11施設と、認証保育所5施設の計16施設で行われた。本部職員が関与して実際より多い職員を配置しているように職員名簿などを偽造し、区はこれに基づいて運営費を支給していた。
グローバルキッズは2006年に創業し、首都圏を中心に認可保育所など161の保育施設のほか学童クラブなどを運営している。