きょうだいが同じ保育所に通えるように、川崎市が基準見直し 6月12日からパブコメ、来年度から適用へ

北條香子 (2023年6月9日付 東京新聞朝刊)
 川崎市は8日の市議会文教委員会で、きょうだいが同じ保育所に通いやすいよう、利用調整基準を見直す方針を明らかにした。子どもが複数いる世帯の子育て負担の軽減を図る目的。来年4月入所に向けた選考から適用する予定で、12日から1カ月間、パブリックコメント(意見公募)を実施する。 

別園の割合「10%未満に」

 認可保育所などの利用申し込みは川崎市が一括して受け付け、各家庭の保育の必要度合いを「ランク」「指数」「項目」に分けて点数化する。定員を超える申し込みがあった場合、点数の高い家庭から優先して入所できるように市が調整。来年度の申し込み開始は、今年10月を予定している。

 きょうだいが既に在園しているケースや同時申請で同じ園の利用を希望する場合、市はこれまで項目の「1点」と扱っていた。今回の基準見直し案では項目より上位に当たる指数で、生活保護やひとり親の世帯と同じ「7」と設定。指数7の家庭で競合した場合は、生活保護などの世帯を優先するとした。

 きょうだいが違う保育所に通うと、保護者の送迎負担が大きく、子どもの生活リズムに影響が出るなどの課題がある。市によると、きょうだいがいる市内世帯のうち別の園に通う割合は2020年度に10.57%だったが、2023年度は12.29%に上昇。10.5%の横浜市など他の政令市と比べても高い。市は「今回の改定で10%未満にしたい」とした。

一人っ子世帯への弊害は?

 この日の委員会では、議員から「一人っ子世帯への弊害はないのか」との質問があり、こども未来局の担当者が、川崎市が待機児童ゼロを3年連続で達成した状況を踏まえ、「子ども1人でも希望の園に案内できるよう、状況は変わってきている。まずは別園で苦労している人のために対策をしたい」と述べた。

 複数の子どもを育てる家庭への支援を巡っては、下の子の保育料を安く算定する多子減免制度について、国の基準に基づく川崎市では上の子が小学校に入学すると対象外となり、年齢差が大きい家庭の不公平感があるとも指摘されている。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2023年6月9日