賞味期限が近い非常食、おいしく食べるアイデアレシピ
砂本紅年 (2018年8月30日付 東京新聞朝刊)
万一の災害のため、家庭で備蓄している非常食。賞味期限が近づき、買い替え前に食べたいのに、あまり気乗りしないということも。防災の日を前に、ちょっと意外なアイデアで、非常食を無駄にせずおいしく食べるレシピを紹介する。
注目!食べて買い足す「ローリングストック」
非常食を日常的に食べて買い足す備蓄方法「ローリングストック」が注目を集めている。ただ、普段の食卓にどう取り入れればいいか分からない人も多いのでは。そこで、非常食の代名詞でもある乾パンとアルファ米を使ったアイデアレシピを、東京ガス「食」情報センターの杉山智美さんに考えてもらった。
非常食用の乾パンを使ったチョコバーは、ザクザクとした食感が楽しめる。「乾パンはクッキー代わりに使えて、お菓子の材料としても使い勝手がいいです」と杉山さんは話す。スライスアーモンドがなければ、ドライフルーツや他のナッツ類などを入れてもおいしい。
アルファ米のパエリアは、家にもある缶詰を混ぜるだけの「手抜き料理」だが、意外なほどおいしく仕上がる。缶詰は汁ごと入れ、味つけも必要ないので「失敗なし」。カセットコンロを使えば、被災時にも作れそうだ。
アルファ米パエリア
【材料】(4人分)
アルファ米 200グラム(2袋分)
カットトマト缶 1缶(400グラム入り)
サバ水煮缶 1缶(200グラム入り)
ホールコーン缶(小)1缶(200グラム入り)
オリーブ油 大さじ2
【作り方】
- フライパンにオリーブ油を入れて中火にかけ、アルファ米を軽く炒めたら平らにならす。
- トマト缶、サバ缶、コーン缶の順に全て汁ごと加える。
- ふたをして沸騰したら火を消す。
- そのまま15分蒸らして出来上がり。好みで黒こしょうをふる。
乾パンチョコバー
【材料】(作りやすい分量)
板チョコレート 50グラム
スライスアーモンド 30グラム
無塩バター 50グラム
マシュマロ 60グラム
乾パン 50グラム
【作り方】
- チョコレートは刻んでおく。アーモンドは140度のオーブンで10分ローストし、冷ます。
- 鍋にバターを入れて中火で溶かし、マシュマロを加え、よく混ぜながら溶かす。
- 乾パンはポリ袋に入れ、めん棒などでたたいて粗く砕く。
- 火を止め、(1)のチョコを加え、よく混ぜる。(1)のアーモンドと(3)の乾パンも加えて全体にからめる。
- オーブンペーパーを敷いたバットに(4)を流し入れ、平らにならし、冷蔵庫で冷やし固める。
- 固まったら食べやすい大きさに切る。