〈各市の新年度予算案から〉武蔵野市 子どもの医療費無料化を18歳まで拡大

花井勝規 (2022年2月15日付 東京新聞朝刊)
 〈2022年度予算案〉東京都武蔵野市は、歳入の過半を占める市税収入が前年度比9.6%増加したのに伴い、一般会計予算規模は705億8600万円と2年連続で過去最高を更新した。働く世代の転入増などで個人住民税が5.8%増えたことや、昨年に市が独自で打ち出した都市計画税の軽減策による約14億円の負担が消えたため。松下玲子市長は「暮らしと地域を守り育む予算」と位置付け、「限られた財源を重点的、効率的に配分を基本に編成した」と述べた。

松下玲子市長

入院だけでなく通院も 所得制限なし

 新規事業では、ゼロ歳からの子どもの医療費無料化の対象を18歳まで広げる。これまで高校生は入院時の医療費だけ対象だったが4月からは通院、外来分も含める。所得制限は設けない。

 他の新規事業には

  • 地球温暖化対策として「気候市民会議」を発足し、市民活動プランをつくる
  • 外国籍市民の意識調査を踏まえ、日本人と外国人が尊重しあい、活躍できる環境整備のため「多文化共生推進プラン」の策定
  • 吉祥寺本町1丁目に600台収容の自転車駐輪場を整備

―などがある。1月1日現在の市の人口は14万8025人。1人当たりの歳出額は47万6852円。