〈大滝麻未さんの子育て日記〉8・次男の飛行機デビュー、0歳で14時間フライト!

(2025年1月15日付 東京新聞朝刊)

バシネットの上で楽しそうに過ごす奏音

タブレットとバシネットで万全 

 皆さん、こんにちは。今年も、悩みや苦労、喜びにあふれたダポト家の子育てをお届けできればと思います。この冬休み、子ども2人を連れて、夫の実家があるイギリス・マンチェスターへ帰省してきました。次男の奏音(かなと)にとって、初めての飛行機が片道14時間のロングフライトです。

 長男の柚生(ゆずき)が退屈しないよう、座れるスーツケースを買い、荷物が多くても柚生を乗せたまま引っ張れるので大成功でした。機内では足置きにもなるので便利です! タブレットには、映画やゲームを事前にダウンロードしましたが、柚生はディズニー映画「モンスターズ・インク」に大ハマり中で、そればかり繰り返し見ていました。前回ヨーロッパを旅した時、柚生は2歳前。今回は1人で席に座り、機内での時間を過ごす姿に成長を感じました。

 奏音には少しでも快適に過ごせるよう、1歳未満の赤ちゃん用の「バシネット」という、壁に取り付ける簡易ベッドを予約しました。帰りは夜便だったため、2人ともフライトのほとんどの時間を寝て過ごすことができました。奏音はイギリスに到着後と帰国後のそれぞれ4日ほど時差ボケで、夜中に何度も起きていました。それでも日中はご機嫌で、なかなか会えない家族にたくさんの笑顔を届けることができました。

現地の子どもを積極的にリード

 イギリスでの柚生は頼もしいの一言! 行く先々の遊び場で友達を見つけ「Come here!Follow me!」と、知っている英語を全て並べ一緒に遊びます。日本とは違う環境に戸惑うかと心配していましたが、必要ありませんでした。夫のいとこの子どもたちと何度も会ってとっても仲良しに。遊んでいるところに近づこうとすると、「ママ来ないで!」と追い出されてしまいました。

 幼いながらも、いつもとは違う言語でコミュニケーションを取る姿を見られることが、少し恥ずかしく感じていたのだと思います。帰る頃には「そんなことも言えるんだ!」と思うほど、新しい言葉をたくさん覚えました。

 奏音にとっては初めての飛行機だったため、不安で渡英を決めるまでに時間がかかりましたが、帰国した今、本当に行けてよかったと思います。これまでも行く前は不安だったけれど、終わってみたら「なんだ、こんなものか!」と感じていたことを思い出しました。帰りの空港で、夫と「2人だけだったら、今ビール飲めるし、買い物もできるね」と笑いながら話しましたが、子どもたちとの旅行は2人だけより何十倍も楽しい、最高の思い出です。

大滝麻未(おおたき・あみ)

 1989年、神奈川県生まれ。女子サッカー元日本代表。夫は英国とイタリアのハーフ。0歳と3歳の兄弟を日英伊の3カ国語で育児中。