「数学の宿題が多すぎる」に反響や体験談が続々 「解答を写してその場しのぎ」「解説もなく放置。意味がない」
今川綾音 (2022年11月18日付 東京新聞朝刊)
今月1日に公開した「高校の数学の宿題が多すぎる」の記事に対し、10~20代の若い世代や保護者から「まさにその通り」と多くの体験談や意見が届いています。
高校2年の男子生徒は「勉強時間のほぼ全てを数学に割かないと課題が終わらない」と訴え、別の10代の男性は「量が多すぎるせいで答えを写したり類似問題を検索したりの『その場しのぎのやり方』を身に付けるだけになっていた自分に嫌気が差した」と振り返ります。
「まさにわが子が難解すぎる数学の課題に悩んでいる」という50代の女性は「解答もなく、やみくもに解いて提出している。後日詳しい解説があるわけでもなく、分からないまま放置するだけ。意味がないとぼやきが止まりません」と子どもの様子を伝えます。
記事では「宿題に苦しみ、数学だけでなく学校まで嫌になってしまう子もいる」という教育関係者の指摘も紹介しました。実際に20代の男性は「課題の提出が滞り、精神的に追い詰められて勉強から逃げるようになった」と明かします。この男性は悩んでいる生徒に向けて「どのくらいの量、難易度の問題なら自分で解けそうかを考えて、先生に課題を減らせないか相談してみてもいい。真剣に悩んでいることを伝えれば、きっと話し合ってくれるはず」と呼びかけます。
取材では「生徒の取り組みを見て宿題の出し方を変えた」という教員にも出会いました。宿題の質と量は適切か。苦しんでいる場合は解決の方法がないか。生徒自身も見守る保護者も持っておきたい視点だと感じました。