寒いのになぜ…わが家の冬の小言トップ3〈お父ちゃんやってます!加瀬健太郎〉

(2023年2月3日付 東京新聞朝刊)

 子どもの短いようでまあまあ長い冬休みが終わり、正直ホッとしています。以前、「わが家の夏の小言トップ3」というのを書きましたが、今回は、冬の小言トップ3を紹介したいと思います。

 では早速ですが第3位は、「上着着て」です。どんなに寒くても、子どもは上着を着ないで外に行こうとします。そして、すぐ脱ぐ。やめてほしい。僕は家でもフリースをお風呂の時以外は脱ぎません。

 お次は第2位、「暖房いれてるから戸閉めて」です。夏の小言の1位は「クーラーいれてるから戸閉めて」でした。戸モノは年間通して根強い人気です。

 そして堂々の第1位は、「靴下はいて」でした。うちの子はみんな、小さい子ほど靴下を毛嫌いします。はく度に大人になるのでしょうか? 俳優の石田純一さんが世間の目から自由に振る舞えるのは、靴下をはかないせいかもしれません。

 近頃、兄たちが幼稚園、小学校に行った後、四男も「学校いってきまーしゅ」と小さいリュックを背負って玄関に立っています。

 まず近所の金魚屋をのぞき、続いて政治家の看板の端に描かれたしょうもない動物のイラストを、鳥獣戯画展にきた年配の男性ぐらいじっくり鑑賞。川のコイを見ては「お水飲んでるね」と言い、大きい車を全部バスと呼ぶので、「あれはトラックだよ」と教えても「バシュだよ」と逆ギレし、公園で散々遊び、帰り道はおんぶ。

 これが四男の学校です。

 最近「パパしゅき」とよく言ってくれるので、僕も一緒に登校します。

加瀬健太郎(かせ・けんたろう)

 写真家。1974年、大阪生まれ。東京の写真スタジオで勤務の後、ロンドンの専門学校で写真を学ぶ。現在は東京を拠点にフリーランスで活動。最新刊は「お父さん、まだだいじょうぶ?日記」(リトルモア)。このほか著書に「スンギ少年のダイエット日記」「お父さん、だいじょうぶ?日記」(同)「ぐうたらとけちとぷー」(偕成社)など。12歳、10歳、5歳、2歳の4兄弟の父。これまでの仕事や作品は公式サイトで紹介している。

コメント

  • はじめまして。爆笑をおさえながら 四人の男子プラス旦那の横で 夜な夜なこのブログを見ています。 最高です。
    じん 女性 30代