「俺だけこんな気持ちになってごめん」頼もしい息子の姿にふと思った〈清水健さんの子育て日記〉33
参観日 後ろを振り向かなくて
手を挙げて、「はい、清水くん」と先生に指された息子。「えっ、当てられると思わなかった」というドキドキが伝わってくる。
小学校、初めての参観日。教室で見る息子の姿は頼もしくてうれしくて、「俺だけこんな気持ちになってごめん」。ふとそんなことを妻に対して思ってしまいました。
幼稚園の時は僕の姿を見つけると、小さく手を振っていたけれど、さすが小学生。「頑張っている姿を見せたい!」と思っているのか、教室の後ろを気にはしているけど振り向かない。親の僕の方が「少しは振り向いてよ」なんて思ったりしました。
しみじみ思う 大きくなったな
「今から日記を書いていい?」。この日は仕事が終わってからの野球観戦で家に帰るのが遅くなったけど、息子がうれしそうにノートを出してくる。この「は」は、「わ」か「は」、どっちだろ。鉛筆を進めるも、止まる時間が多い。書きたいとは言ったものの眠たいんだろう。
答えを言えば早く終わるんだけど、待ってみる。途中まで書いて、また最初から読み直して、続きを書く。それを何度も繰り返す。もう少し要領のいい書き方もあるんだと思う。とは言っても、僕も今、この子育て日記を書きながら、同じようなことをしているけど(笑)。
一緒に野球を見に行ったことが書かれた日記を妻の前に置く。書き終わるとベッドに入って5分もしないうちに寝てしまった息子。その姿に、息子らしさと、大きくなったことをしみじみと感じました。
僕たちは、夫婦で話せないから
主宰しているシングルファーザーのオンラインサロンでは7月、それぞれの環境に慣れてきて、パパたちの投稿も増えてきました。子どもたちとケンカした話だったり、一緒にパンづくりをした話だったり、林間学校に行ってしまって寂しく感じた夜の話だったり。
たわいもない話ですが、僕たちにとっては、そうやって話せることがうれしかったりします。ちょっとした子どもたちの成長を、僕たちは夫婦で話すことができないから。
もうすぐ夏休み。コロナで今年も我慢の夏になるのかな。でも、「蹴る時だけ力を入れるんだよ。ずっと力が入っていると体が重くなって回れないからね!」。僕にアドバイスをしてくるぐらい得意になった鉄棒の逆上がり。妻に報告できる、息子の「できること」がまたひとつ増えていきます。 (フリーアナウンサー)
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