休校中の昼食用に弁当を無償配布 豊島のNPOなど ひとり親や困窮家庭を応援
中村真暁 (2020年5月8日付 東京新聞朝刊)
新型コロナウイルス対策で臨時休校が続く中、昼食を用意するのが難しいひとり親家庭などの子どもたちに弁当を配る「としまランチサポートプロジェクト」が7日、豊島区内で始まった。区内各地の区民ひろばで順に開き、支援の輪を広げていく。
月内仕事がない…「食費が浮くだけでもうれしい」
子どもを地域で支える取り組みをしてきたNPO法人「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」が主催し、豊島区や区民社会福祉協議会が協賛した。
区内の飲食店が無償で弁当を提供し、予約分が足りなければ各地域の店舗で、代わりの弁当を購入するなどして用意する。当面は1日1カ所だが、軌道に乗れば開催地域を増やしたいという。
この日、区民ひろば南大塚の入り口前には、焼き肉弁当(30食)を配るブースが設けられた。スタッフが、食パンや生野菜なども袋詰めして手渡すと、事前予約した親子ら17組は「ありがとうございます」「助かります」と受け取った。飲食店の仕事が5月末まで無くなったミャンマー人の男性(28)は「子どもが産まれたばかりで、妻も働けない。家賃の支払いも難しく、食費が浮くだけでもうれしい」と話した。
栗林知絵子理事長(53)は「子どもたちを応援する人が地域にいるだけで(心持ちも)違ってくる。そうした人が各地に増えれば」と期待を込めた。
プロジェクトは当面の間、継続する。事前予約や協力の問い合わせは、豊島子どもWAKUWAKUネットワークへ。