〈23区の新年度予算案から〉板橋区 子どもの電話相談と虐待相談を24時間体制に
中村真暁 (2021年1月28日付 東京新聞朝刊)
東京都板橋区は子育てへの不安や児童虐待に関する2つの電話相談窓口の受付時間を、24時間365日に拡充する。共働き家庭が増え、就労時間が多様化する中、家庭の課題解決を支援し、虐待の防止や発見につなげる。新年度予算案に3620万円を計上した。
昨年4~11月の相談件数、前年比26%増
拡充するのは、18歳未満の子どもやその保護者向けの「子どもなんでも相談」と、虐待の相談や通告を受ける「児童虐待相談」。いずれも現在は月~土曜午前9時~午後5時に受け付けているが、一部を業務委託して体制を構築する。
板橋区によると、昨年4~11月の2つの窓口への相談件数は、前年同期比26%増の計3万9000件(速報値)。新型コロナウイルスの感染拡大により在宅時間が延びたことで、家庭内トラブルが増えた可能性もあるという。坂本健区長は「切れ目のない一貫した支援を行う」と話した。
一般会計が前年度比で減少したのは、2013年度以来8年ぶり。歳入はコロナによる景気減速などにより、特別区税が前年度当初比10億3100万円、特別区交付金が26億円の大幅減となり、貯金に当たる財政調整基金から64億3300万円を繰り入れる厳しい財政状況となった。)
身近な行政である各自治体が2022年度の予算案を発表する時期となりました。子どもや子育て支援に関する予算について、随時伝えます。