〈23区の新年度予算案から〉荒川区 医療的ケア児と家族の支援に2300万円 きょうだい支援にホームヘルパーを派遣

西川正志 (2022年2月4日付 東京新聞朝刊)
 〈2022年度予算案〉東京都荒川区は、他区へ移転した東京女子医科大学東医療センター(西尾久2)の建物を一部改修して、新病院「令和あらかわ病院・令和あらかわクリニック」を開設する。3月以降、準備が整った診療科目から順次、外来診療を開始。来年1月以降、入院診療も始める。今後、災害拠点病院の指定を目指すほか、感染症に対応できる体制も整える。事業費は12億1700万円。

地域コーディネーターを新たに配置

 医療的ケア児とその家族への支援に2300万円を計上。関係機関やサービスの紹介、オンラインでの相談を受ける医療的ケア児等地域コーディネーターを新たに配置する。家族の孤立や不安解消のため、保護者らが交流できる場もつくる。また、医療的ケア児と暮らすきょうだいへの支援として、家庭にホームヘルパーを派遣。家事の負担を軽減し、きょうだいと保護者らのふれあいの機会の確保を目指す。

 西川太一郎区長は「選択と集中の観点から既存施策を見直し、メリハリのある効果的な予算編成を行った」とコメントした。

 新型コロナの感染防止のためとして、荒川区は昨年に引き続き、区長の予算案発表会見を開かなかった。