昨年プール水流出で教員らが半額賠償の川崎市 「望ましくない」とする文科省通知に、福田市長は「今後は市教委で検討」 

北條香子 (2024年7月24日付 東京新聞朝刊)

教員の負担にならない学校プールの管理体制の検討を求める文科省の通知

 全国の学校プールで教員による水の止め忘れが相次ぎ、文部科学省が今月「特定の教師等に管理が任せられ、損害賠償の責めを負う恐れもある中で勤務する状況は望ましくない」とする通知を各地の教育委員会に出したことを受け、川崎市の福田紀彦市長は23日の定例会見で「今後は通知を踏まえて、市教委で検討していくものだと思う」との受け止めを示した。

各地で同様のケース

 川崎市では昨年5月、市立小学校でプールの水を6日間にわたり注水し続け、217万リットルを流出させる事故が発生。市教委は8月、校長と作業をした教員の過失として、損害の半額の計約95万円を2人に請求し議論を呼んだが、翌月に全額が入金された。

 今年も各地で同様のケースが起きており、文科省は今月10日付で学校プールの適切な管理を求める通知を出した。通知では、特定の教員にプールの管理業務を任せきりにしない環境整備の徹底を求めた上で、損害賠償請求を一律に行わないよう検討を求めている。

記者会見で答える福田紀彦川崎市長

 昨年の事故の際、福田市長は教員らへの損害賠償請求について、「教員の働き方改革とは全く別の話。過失は過失で責任を取らなくちゃいけない」との認識を示していた。文科省通知について福田市長は対応の主体が市教委であることを強調した上で、「個別の事案に応じて適切に判断していく」とした。

 市教委によると市内では本年度、プールの流出事故は起きていない。

流出事故のあった川崎市立稲田小学校の屋上プール(市教育委員会提供)

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2024年7月24日

コメント

  • だれしも小学校の算数で、ある容積の水槽に毎分何立方メートルで水を入れたら、いっぱいになるのは何分後でしょう、みないな問題を解いたと思います。 文科省など教育行政の立場にいる人たちはそうした教育を
    R --- ---