女性国会議員 妊娠・出産時のネット投票 平成のうちには実現できず

(2019年3月29日付 東京新聞朝刊)
 自民党は、妊娠・出産のため議場に行けない女性国会議員が、インターネットを使って議決に参加できる遠隔投票制度について、今国会での導入を見送る方針を固めた。小泉進次郎厚生労働部会長らが主導して、平成のうちの実現を目指した国会改革の柱だったが、慎重論が相次いだ。

 国会の議決に関し、憲法五六条は「出席議員の過半数でこれを決し」、衆院規則は「議場にいない議員は加わることができない」とそれぞれ規定。出産で議場に行けない女性議員は議決に参加できない。

 小泉氏らが参加する超党派議連「『平成のうちに』衆院改革実現会議」は昨年7月にまとめた国会改革案で、見直しを提言。これを引き継いだ自民党の衆院改革実現のためのプロジェクトチーム(PT)が今年2月、具体案をまとめた。

 衆院規則を変え、妊娠・出産期の女性議員がインターネットを通じて議決に参加できるようにする内容。本人出席とみなされるため、憲法に合致するとしていた。PTは、2019年度予算が成立次第、書類の電子化(ペーパーレス)など他の国会改革案とともに、衆院議院運営委員会に提案する考えだった。

 自民党内では「憲法との関わりがあるので、慎重な議論が必要」(森山裕国対委員長)などと現段階での導入に否定的な意見が相次いだ。PT座長の萩生田光一幹事長代行は28日、他の国会改革を優先させる考えを記者団に明らかにした。