埼玉高速鉄道が全7駅に個室型ベビーケアルーム「mamaro」設置 駅から始まる子育て支援
浅野有紀 (2023年4月20日付 東京新聞朝刊)
埼玉高速鉄道(さいたま市緑区、SR)の各駅で3月末から授乳やオムツ替えに使える個室の設置が進んでいる。小児科を運営する医療法人社団「Sunny(サニー)」(川口市)が子育てしやすい社会を願い、実現した。5月末には全7駅に設置完了する見込みで、全駅は全国初という。
授乳もオムツ替えも気軽に
個室は、畳1畳ほどのスペースに設置できる可動式の授乳室「mamaro(ママロ)」。子育て関連事業を展開する「Trim」(横浜市中区)が開発した。すでに浦和美園、戸塚安行、東川口、川口元郷駅の4駅に設置済みで、残る新井宿、鳩ケ谷、南鳩ケ谷駅にも5月には設置が完了する見込み。
ママロは高さ約200cm、幅180cm、奥行き90cmの箱型で、ソファやコンセント、子育て情報を発信するモニターを備える。無料で20分単位で利用できる。
SRは沿線に子育て世代の利用者が多いことから「駅から始まる子育て支援」を掲げ、以前から駅事務室内に授乳スペースを設けていた。駅員に声掛けする必要もあり利用が進まない中、サニーの若林大樹理事長からママロ設置の提案を受けたという。
同社の荻野洋社長は「鉄道を利用されるお客さまに限らず、どなたでも気軽に利用してほしい」とコメントした。