「こども大綱」年内策定へみんなの意見を募集中 パブコメ10月22日まで、子どもの声を直接聞くオンライン公聴会も

こども大綱の策定に向けて、こども家庭庁は子ども・若者に意見募集を呼びかけている(こども家庭庁のWebサイトから)

 こども家庭庁のこども家庭審議会は25日、今後5年間の子ども施策の方針となる「こども大綱」の年内策定に向け、中間整理案を取りまとめました。今日から広く意見を募集し、最終案を踏まえて閣議決定されます。意見募集では、子どもや若者から直接話を聞くため、オンライン公聴会も予定されています。大綱について、政府が子ども向けに公聴会を開くのは初めてです。

みなさんの生活に影響します

 2023年4月に施行された「こども基本法」では、子どもに関する政策を決めるときには、子どもたちの意見を聴くことを国と地方自治体に義務付けました。こども大綱の意見募集はその一環です。

 こども大綱は、子ども施策の基本的な方針や重要視する点をまとめたものです。岸田政権の目玉政策の1つになっています。都道府県はこの大綱に基づきこども計画を作ることが努力義務となるため、みなさんが住んでいる地域での暮らしやすさに影響する大切な方針です。子どもや若者、子育て当事者の置かれるさまざまな状況で生じる課題をいかに網羅しているか、という点がポイントになります。

 中間整理案の「第1 はじめに」では、こども大綱が目指す「こどもまんなか社会」について、置かれている状況等にかかわらず、ひとしく権利が守られ、身体的・精神的・社会的に幸せな状態で生活を送ることができる社会と表現しています。

 そうした社会を実現するために、「第2 こども施策に関する基本的な方針」に6つの柱を掲げています。

基本方針の6つの柱

  1. こども・若者を権利の主体として認識し、その多様な人格・個性を尊重し、権利を保障し、こども・若者の今とこれからの最善の利益を図る
  2. こどもや若者、子育て当事者の視点を尊重し、その意見を聴き、対話しながら、ともに考えていく
  3. こどもや若者、子育て当事者のライフステージに応じて切れ目なく対応し、十分に支援する
  4. 良好な成育環境を確保し、貧困と格差の解消を図り、全てのこども・若者が幸せな状態で成長できるようにする
  5. 若い世代の生活の基盤の安定を図るとともに、多様な価値観・考え方を大前提として若い世代の視点に立って結婚、子育てに関する希望の形成と実現を阻む隘路(あいろ)打破に取り組む
  6. 施策の総合性を確保するとともに、関係省庁、地方自治体、民間団体等との連携を重視する

小学生から参加できます

 「第3 ライフステージ別の重要事項」では、「幼児期まで」「学童期・思春期」「青年期」ごとに(公教育の再生)や(いじめ防止)などと項目を立て、重要視する点が書かれています。大綱をさらに具体化した施策は「こどもまんなか実行計画(仮)」として、大綱と同じ年内に発表される予定です。

 中間整理案の中にご自身の置かれた状況があるか探して、「もっと踏み込んでほしい」「項目に立ててほしい」という思いがあれば、ぜひ公聴会やパブリックコメントで伝えてみませんか。小学生から参加できます。

 公聴会への参加は、こども家庭庁のWebサイトから申し込めます。オンライン公聴会は、大人は10月14日、子ども・若者は15日開催で、いずれも申し込みの締め切りは10日9時半です。パブリックコメントは本日から10月22日までで、こども家庭庁のWebサイトだけでなく郵送でも受け付けています。

◇公聴会の参加申し込みとパブリックコメントはこちらから

こども家庭庁のWebサイト「こども大綱の策定に向けた意見募集について」

  • こどものみなさん・若者のみなさんへ
  • 大人のみなさんへ
  • 地方自治体・関係団体等の皆様からの意見書提出窓口
  • こども若者が利用する施設の御担当者様へ

の4つの窓口があります。

コメント

  • ざっと見て、悪くはない企画だとは思う。しかしながら、裏を返せば、これまでこのような視点で(広い意味での)教育を見てこなかった我々大人に「喝」なのだろう。「やった感」だけで終わらないように、(企画により
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