常任委員会へのオンライン出席「育児や介護でも認めて」 川崎市の女性市議が議長に提言

北條香子 (2024年7月27日付 東京新聞朝刊)
 川崎市議会の女性議員が超党派でつくる「女性議員ネットワーク会議」は26日、常任委員会へのオンライン出席について、より柔軟に認めることなどを求める提言を青木功雄議長に申し入れた。

青木議長(右)に提言を手渡す山田会長(手前左)=川崎市役所で

現状は災害発生時など限定

 市議会では2022年3月、常任委員会のオンライン開催を可能にする議案を全会一致で可決した。しかし、オンライン出席が認められるのは重大な感染症のまん延防止目的と、大規模災害の発生時に限られている。

 提言では、市議が育児や介護をはじめとするやむを得ない理由で常任委員会開催時に市役所に来られない場合、各委員長の判断でオンライン出席を認める運用を求めた。オンライン出席の議員がいる場合の機器の操作などに議会局の職員が慣れるため、訓練を兼ねたオンライン会議を各委員会で年1回以上実施することも盛り込んだ。

 青木議長に提言を手渡した山田瑛理会長(自民)は「登庁しなければ議論ができないという固定概念から、登庁できなくても議論に参加できるという意識改革を図る必要がある」と述べ、青木議長は「しっかり受け止めたい」と答えた。

空室を休憩室として利用を

 空室となっている無所属議員の控室を活用するなどし、議員の体調が優れないときに使える休憩室の設置も併せて提案した。木庭理香子議員(みらい)は「会派の仲間とはいえ、男性の前では女性はソファーで横になりにくい」と心情を吐露。河野ゆかり議員(公明)は「休憩室があれば授乳や搾乳にも使える」と話していた。