〈清水健さんの子育て日記〉11・朝の公園遊び 選手交代!!

(2019年4月19日付 東京新聞朝刊)

春休み、2人の時間

「パパ、起きようよ!」 僕に目覚まし時計は不要

 家を午前9時に出れば仕事に間に合う日。いつものように、息子の「パパ、起きようよ!」のコケコッコーで1日が始まる。僕に目覚まし時計は必要ない。6時に目を覚ました息子はこの日も絶好調。今日は幼稚園がお休みだからもう少し寝ようよ。関係ないよね(笑)。

 天気も良かったので仕事へ向かう時間まで、と公園に。僕が土に靴で線を引くと息子もまねする。少し曲がっているけど問題ないかな。「この線を越えればゴールだよ」と、青いゴムのボールを蹴りだす。この間までは力加減が分からず、蹴ったボールがどこに転がるかは誰にも分からずだったのに力加減も覚えた? ほとんど思うところにボールが転がる。上手になったと感心していると、「パパ、早く、早く」。8時前の貸し切り状況の公園を2人で走り回る。7-3で息子がリード。息子も上達してるけど、僕も息子の機嫌を損ねない点の取られ方を覚えた(笑)。息子のスピードについていけないこともある。それほど体力もついている。8時45分、「ごめん、時間だ」。「10点とった方が勝ちね」と始めた公園遊び。ここでやめるわけにはいかないよね。

母はスーパーサブ 「3人目の子育て」に走り回る

 電話で「ごめん、代われる?」と僕の母親、息子のばあちゃんに後を託す。仕事へ向かう車から見えた息子は汗だくで走り回っている。横でばあちゃんも走っている。仕事中、息子の心配に加え、「ばあちゃん、大丈夫だったかな」。興味も行動範囲も広がっている4歳の息子、何より体力がついてきた。「大丈夫だよ」。かつて姉と僕を育てた母親は「3人目の子育て」と楽しんでくれてはいるが…。

 実は僕は、本やおもちゃは決まったところにきちんと並べたい。細かいところが気になるタイプ。対して母はおおらかなタイプ? お風呂は僕がだいたい一緒に入るけど、仕事で遅い日はばあちゃん。僕は浴室で息子の体を拭き終えてから外に出すけど、母はサッと拭いただけでリビングで待つ僕に送り出す。フローリングはびしょびしょになる。ジッとしない息子だから仕方がない。心の余裕なんかな。たいしたことじゃないのに気になったり…。結局、ばあちゃんがこころよく代わってサッカーで走り回ってくれるのに。家族で子育てです。

 さて年中さんになりました。幼稚園でひとつお兄さんに。パパもひとつ、成長できてるかな。見ていますか。 (フリーアナウンサー)

しみず・けん 

1976年、堺市生まれ。2001年、読売テレビ入社。13年5月に結婚し、14年に長男誕生。約4カ月後に妻を亡くす。17年1月に退社、現在は主に講演活動を中心に活躍する。著書に「112日間のママ」(小学館)、「笑顔のママと僕と息子の973日」(同)。