6歳と45歳 特別なことはなくても大切にしたい、2人の時間〈清水健さんの子育て日記〉32
夜のランニング 雨が降ってきて
今までは隣をピッタリくっついて走っていたのに、少し前に出て、自分の速さを見せようとする。「もう少しゆっくり走ろうよ」と声をかけると、また少しスピードをあげる。体力もついてきた息子と夜のランニング。疲れてきても、「歩こうか」と自分からはどちらも言いださず、意地を張る6歳と45歳。
走り始めて30分、雨が降ってきて、なぜかテンションがあがるふたり。急いで家に帰り、お風呂に入って「体がポカポカするね!」と声を弾ませる。特別なことはなくても、雨もひとつのイベント。こんな時間を大切にしたい。
「パパ、明日はお休み?」「明日もお仕事なんだ」。少し残念な顔をみせた後、「じゃ、今度のお休みの日にキャッチボールしようね」と笑顔で答える。我慢をさせていることも多いと思う。休みの日でも気のない返事をしたり、仕事の連絡などで携帯を触ってしまったりする時もある。無理をするのではなく、できる範囲でいい。次の日が筋肉痛になっても全力で一緒の時間を楽しめる親でいたい。
朝の公園でヒーローインタビュー
休日、午前6時に起床。誰もいない公園で親子野球。キャッチボールから始めて試合開始。ヒーローインタビューまで2時間はかかる(笑)。
「どんな気持ちでバッターボックスに入りましたか?」「球場の声援は聞こえていましたか?」。いつも見るテレビ中継のように、バットを逆さまにしたマイクで息子に質問する。「緊張したけど、ランナーを絶対にホームにかえすんだという気持ちでした」。2人の世界でも、少し照れながら話す息子。「打った瞬間はどうでしたか?」「抜けろ!って思いました」
「では、明日の試合に向けて一言、お願いします!」。少し考えて、「明日は試合ができるかわかりませんが、ホームラン打てるように頑張ります!」。そして、帽子をとって声援に応える。正直、もう少し寝かせてとも思ったけど、こんな時間が疲れを忘れさせてくれます。
夕方の公園。得意ではない鉄棒にぶら下がる息子。できなくてもいい、でも、自信がないと楽しいはずの体育の授業が楽しくなくなってしまう。「ママも鉄棒は苦手だったと思うよ」なんて妻のせいにしながら、2人で特訓。あっという間に回れて、家に帰る途中、「今日は鉄棒が小さく見えたよ!」と誇らしげに話す。大き過ぎるように見えたランドセルも、なんとなくなじんできた小学1年生です。(フリーアナウンサー)
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