〈中倉彰子さんの子育て日記〉20・習い事

(2013年10月11日付 東京新聞朝刊)

 この秋、次女のマキ(5つ)が習い事を始めました。長女のマイ(8つ)の時は、4歳のころからいろんなことをやらせましたが、次女となると、「もう5歳。何かやらせようかな」。長女の時の焦りとやる気はどこへ行ったのでしょう(笑)。

スイミングにトライ

 マキの最初のトライはスイミング。水中に潜るのが大好き。お風呂でも潜ってましたからね。将来はあまちゃん?と思えるくらいでした(笑)。

 マキはドキドキワクワク。カレンダーに丸印を付け、指折り数えてその日を待っていました。

 さて、いよいよです。最初は入門チームに。「○秒潜れたら○級」という項目があり、潜り好きのマキはこれを楽々クリア。隣の少し大きめの子どもチームに上がりました。観覧席からのぞき込む私とマイ。「上のクラスに行ったね! もしかして東京オリンピック?」(親バカです)

 しかし、しばらくすると、なぜか半べそになり、先生に抱っこ。少し水に入っては、また抱っこでした。

 終わった後、先生がマキを出口まで連れてきてくれました。

 「できなくて泣いていたのではなくて、寒くて泣いていたようです。初めてで心細いのもあったかな」。先生に「次も待っているよ!」と声を掛けられ、マキはようやくニッコリ。とっても優しい先生で、続けていけそうです。

興味のアンテナに火をつければ

 私も子どもの将棋教室をやっていますので、子どもに対する先生の接し方は、とても勉強になっています。

 私の生徒たちは「詰め将棋をコツコツ解くのが好き」から、「とにかく対戦! 早く指したくてしょうがない」まで、好みはさまざま。その子の興味のアンテナに火をつければ、あとはほっておいても自分でのめり込みます。子どもの好奇心と、やる気のパワーってすごいですよね。

 子どもたちの「興味津々」を探り当てる手助けをするのが、私の役割なのかなと思っています。

 ところで、長女のマイが今も続けている習い事は書道。週1回、欠かさず通っています。長続きしないものが多かったですが、好きなことが一つ見つかったので、まあ良しとしましょう。

 末っ子のシン(3つ)は走るのが大好き。さて、何にチャレンジさせてみようかな。(プロ棋士)