世界的イベント「WE Day」が日本初開催 3/20渋谷で 子どもの力で社会を変えよう ※イベントは中止になりました(2月28日更新)
世界4カ国15都市で開催 子どもや若者30万人が参加
イベントは2007年、カナダで始まった。開催地は年々増え、2018年時点でニューヨークやロンドンなど4カ国15都市に広がり、社会貢献活動に取り組む子どもや若者たち計約30万人が結集した。
ハロウィーンでお菓子の代わりに不要な食品をくれるよう呼び掛け、集めて貧困家庭に寄付した米国の子や、途上国の汚水リスクを伝える活動をしたカナダの子などがそれぞれの活動を報告し合ってきた。英国では、自らの苦境を発信できない難民や児童労働の子どもたちを思い、24時間、学校で話したりSNSをしないと宣言して寄付を募った子もいたという。
各国のイベントには、ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイさんや英国のヘンリー王子ら著名人も出席し、子どもたちを力づけてきた。
「子どもが『できる』と実感できるような意識改革を」
日本版は、認定NPO法人「フリー・ザ・チルドレン・ジャパン」(世田谷区)が団体設立20年を記念して主催し、渋谷区の「LINE CUBE SHIBUYA」(渋谷公会堂)で開催する。
カナダのイベントに参加し、触発されたという代表の中島早苗さん(47)は「会場の熱気に、自分も何かやろうと力が湧いてきた。日本では、子どもが意見を言うのをちゅうちょしたり、何をしても変わらないという無力感がある。子ども自身が『できる』と実感できるような意識改革を起こしたい」と話す。
中島さんによると、カナダ・オンタリオ州では、40時間の社会貢献活動が高校卒業資格を得る要件の1つになっているという。社会課題に関心を持つことで、若者の選挙の投票率も上がったとの報告もある。
参加募集中 土屋アンナさんがスペシャルアンバサダー
イベントへの参加を促す「ユースアンバサダー」の高校2年、大野ことみさん(17)=江戸川区=は「プラスチックごみ削減のためにコンビニで袋を断るのも身近にできること。ボランティアを遠いものと思わず、楽しんで」と呼び掛ける。
「スペシャルアンバサダー」を歌手で女優の土屋アンナさんが務め、アフリカ・コンゴ(旧ザイール)の元少年兵ミシェル・チクワニネさんら多数の活動家・著名人も出演する。
定員2000人で、規模にかかわらず社会貢献活動をした25歳以下の若者や子どもが対象。ホームページから活動内容を報告し、参加権を得る。「募金活動をした」「文化祭で社会問題のパネル展示をした」などでもいい。申し込みは2月29日まで(定員に達し次第締め切り)。詳細は「フリー・ザ・チルドレン・ジャパン」のホームページへ。