コロナ禍の夏休み明け 一人で不安を抱えずに相談してほしい 弁護士が30日から電話相談
原尚子 (2020年8月28日付 東京新聞朝刊)
いじめや体罰、不登校など学校での問題に取り組む「学校事件・事故被害者全国弁護団」(中川明代表)が30日から1週間、東京や愛知など8都道府県で一斉に電話相談を行う。
家庭内が不安定 子どもたちにしわ寄せ
夏休み明けで子どもの不安感が募る時期に当たり、事務局長の杉浦ひとみ弁護士は「今年はコロナ禍で親に経済的負担が生じ、普段より家の中が不安定になっている。立場の弱い子どもにしわ寄せが来ている」と話す。
さらにいじめの問題では、一斉休校により加害者が学校ではなく地域にいることになり、既に不登校状態だった子どもが緊張を強いられるケースもあるなど、コロナ禍で悩みが多岐にわたっているとし、窓口の活用を呼び掛けている。
学校トラブルに詳しい弁護士が相談受付
弁護団は、いじめ被害者らを法的観点から支援しようと2013年に発足。学校トラブルに詳しい弁護士約100人が普段から相談を受け付けている。解決に向けて問題点の整理や、学校・教育委員会とのやりとりの仕方などを助言する。
電話相談は子どもや保護者が対象で、通話料以外は無料。自分の居住地ではない都道府県の窓口にも相談でき、近くの担当者に相談を引き継ぐことも可能。詳しくは弁護団ホームページへ。