神奈川県の学校給食、担当職員は栄養士から「栄養教諭」に完全切り替え 2026年度から、食育の授業も

志村彰太 (2023年7月9日付 東京新聞朝刊)

神奈川県庁

 神奈川県教育委員会は、政令市を除く市町村立小中学校の学校給食を担う職員の採用を巡り、2026年度から栄養士に代わり、栄養教諭の採用へ完全に切り替える方針を示した。6月27日の県議会一般質問で、花田忠雄教育長が明らかにした。

食育の授業も担当

 栄養教諭は2005年度に新設され、大学などで専門課程を履修して免許を取得する必要がある。学校給食の運営に加えて児童と生徒への食育を授業として行う。神奈川県教委はそれまで栄養士資格保有者を学校栄養職員に採用してきたが、同年以降は学校栄養職員の栄養教諭への転換を支援してきた。

 現在、県教委所管の小中学校全体では、国の配置基準183人に対し、栄養教諭は半数にとどまる。県教委は転換をさらに進めつつ、2026年度から学校栄養職員の採用は取りやめる。花田教育長は「将来的には栄養関係の職員は全て栄養教諭とすることを目指す」と述べた。