水泳部の中1がプール飛び込み練習で頸椎損傷、右半身にまひ 横浜市教委が4年たって公表
志村彰太 (2023年8月18日付 東京新聞朝刊)
公表の時期は問題ないとの認識
横浜市教育委員会は17日、市立中学の2校で2019年と2021年、それぞれ男子生徒の重傷事故があったことを明らかにした。最長4年近く公表していなかったことについて、担当課は取材に「再発防止に重点を置き、事故原因などが分かってから公表することにしている」と、問題がなかったという認識を示した。
水深1.16m 底部で頭を打ち…
同日開いた臨時会合に、事故の詳細や、外部の専門家らによる検証結果と再発防止に向けた提言を記載した報告書を提出した。
2件の事故のうち1件は2019年9月、1年生(当時)の水泳部員が飛び込み練習中に水深1.16メートルのプール底部で頭部を打ち、頸椎(けいつい)を損傷した事案。2022年時点で右半身にまひが残っていた。顧問教諭2人は現場にいたが、生徒の反対側におり、報告書では直接指導していなかった点を見直すべきだとした。
2021年には体育授業で骨折事故
もう1件は2021年6月、体育の授業で7枚のマットを乗せた台車(総重量363キログラム)を後ろ向きに引いていた2年生(当時)が壁との間に挟まれ、両腕を骨折した事案。教員がマットの運搬を生徒に任せ、現場の状況を把握できていなかったことなどを改善点に挙げた。
横浜市教委はこれまで2件の事故を公表していなかった。市教委会合に提出した報告書は報道陣にも配布したが、記者会見などによる内容の説明はなかった。
コメント