ツーブロック禁止校が激減 千葉市立中・高で2024年度は1校のみ 「新しい時代がきた」
子どもの声を受け入れ、校則も変えていく
調査結果は9月に公表。この調査は、時代や実情に合わない行き過ぎた「ブラック校則」が全国的に話題となったことを受け、市教委が20年度から独自に実施している。「少し前までは“奇抜”な印象があった」と話す市教委職員もいるツーブロック。禁止する学校は22年度に14校、23年度に2校と右肩下がりになっている。
そもそも、学校側はなぜ禁止してきたのか。鶴岡克彦教育長は「『その髪形で高校などを受験するのか』という、疑問があったからだ」と話す。ただ、そうした意識は急速に変わってきたとの見方も示す。「今はツーブロックがいい、悪いという段階ではない。子どもたちの声を受け入れ、校則も変えていく時代。それが反映された」
中学野球の指導経験もある鶴岡教育長は、23年夏の甲子園で“脱丸刈り”の選手が目立った慶応(神奈川県代表)の優勝以降、各校の部活動で髪形の自由化が進んだと指摘。「今の野球部員もほとんど長髪。慶応が、新しい時代が来たなという気持ちにさせてくれた」と影響の大きさを振り返る。
頭髪調査、生徒たちの自主的な取り組みも
調査結果によると、別の校則も多くの学校が廃止している。シャツやブラウスの下に着る「アンダーウエアの色」。白、黒、ベージュなどに指定する学校は、20年度の28校から本年度は3校まで減った。この3校は、色指定を今も続ける理由を「女子生徒の下着の色が透けないようにするため」などと説明しているという。
各校で頭髪調査を実施しているかも調べ、各年度、6~11校の範囲で増減している。理由は、頭髪調査は教員側が実施するよりも、生徒会活動など学生たちの自主的な取り組みが多いからとみられる。鶴岡教育長は、「今は生徒たちが身だしなみや、ルールについて考えている。子どもたちの思いを大事にする流れの中で、いろいろと変化があるのは、いいことだと思う」と受け止めている。
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