「ちゃんと対策している園でも」都内の保育園や学校で感染相次ぐ 世田谷、文京、板橋、練馬… 手探りの現場に広がる不安

岩岡千景、天田優里、砂上麻子、中村真暁、三輪喜人、市川千晴 (2020年7月15日付 東京新聞朝刊)
 東京都内で再び増えている新型コロナウイルスの新規感染者は、若い世代が目立つ。学校や保育園でも感染者が相次ぎ、一部では休校を余儀なくされた小学校も。子どもたちを守るための「新しい教育の形」が試されている。

緊急事態宣言が解除され、授業が再開された東京都江戸川区立の小学校。「新しい教育」の模索が続いている

保育園はどうしても濃厚接触の可能性 

 世田谷区は5日、区立小の児童1人の感染が判明。6日から3日間休校し、児童のクラスは10日間学級閉鎖した。世田谷区内では8日、私立幼稚園の職員1人の感染もわかり、濃厚接触者の検査で園児4人、職員2人から陽性反応が出た。世田谷区の担当者は「職員はマスクを着け、手洗いやうがい、園内の消毒などの予防策もちゃんとしている園だった」と話す。


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 文京区では、区立保育園で園児25人、保育士6人の集団感染が起きた。園は、施設の換気やドアノブなど手に触れる場所の消毒を徹底、園児の登園前の検温を義務付けていた。ただ、熱中症などの心配から園児にマスクはさせていなかった。

 文京区の担当者は「できるだけのことはしているが、保育園ではどうしても濃厚接触の可能性がある」と対策の難しさを語る。別の保育園に子どもを通わせる30代の母親は「子どもでも感染することが分かり、怖くなった。公園に不特定多数の子どもが集まるのも不安になる」と話した。

お昼寝は隣の子と顔を向き合わせない

 園児1人が感染した荒川区の区立保育園は、保育室に保護者を入れないようにした。園児2人の感染が分かった墨田区の区立保育園は、園児が横に並んで昼寝するときの枕の位置を変えた。隣の子と顔が向き合わないようにして、飛沫(ひまつ)感染を防止するためだ。

 板橋区は今月、2つの認可保育所で園児と職員の計4人が感染したと発表。区内の施設に勤務する50代の保育士は「友達と集まることは人間関係を学ぶ大切な機会で、密にさせないことは難しい。誰が感染しているかも分からない。常にドキドキしている」と話す。板橋区の担当者も「密を100パーセント排除することはできない、と保護者には伝えている。現場は難しい思いを抱えている」と打ち明けた。

また通園自粛になったらどうしたら…

 区立小学校の教員1人が感染した練馬区は、教職員やPTA、地域のボランティアが児童が帰宅した後に校内を消毒。新たな作業の発生で、練馬区教委には負担感を訴える声も寄せられているという。

 IT会社に勤務する大田区の女性(42)は、コロナ禍で在宅ワークになった。2人の女児を預ける保育園から通園自粛を求められた3月下旬から5月の連休明けまでは、家で面倒を見ながら仕事をした。「感染が広がり、また『自粛を』となったらどうしたらいいだろうか」と心配している。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年7月15日

コメント

  • 保育園は確かに今や社会のインフラではありますが、子どもたちを健やかに育てることが第一使命です。保育園を利用するなら、休日このコロナ流行時期に人混みの多い所に出掛けるなど不要不急の外出は避けるなどして頂
     
  • 保育園は病院と同じ、社会のインフラです。園内にコロナの感染者がでない限り、閉鎖すべきではない。 医療関係者だけではない。食料などのモノを運び、仕分けし、販売する。警備したり点検する。教育する。 社