ドラえもんの世界へようこそ 「どこでもドア」、等身大フィギュア…川崎・登戸駅に

石川修巳 (2019年2月27日付 東京新聞朝刊)

登戸駅改札階に設置された「どこでもドア」。扉の向こうには江の島や箱根、新宿などの動画が流れる=川崎市多摩区で

 川崎市多摩区の小田急線登戸駅に26日、ドラえもんのひみつ道具「どこでもドア」がお目見えした。扉の向こうに広がる景色は江の島、箱根、大山や新宿も。駅近くに藤子・F・不二雄ミュージアムがある縁で、駅構内のあちこちに、漫画の世界に入り込んだような趣向を凝らしている。

扉の向こうは…子どもも「あーっ」と歓声

 小田急電鉄によると、コンセプトは「ドラえもんたちのいる すこしふしぎな駅」。ドラえもんの等身大フィギュアのほか、駅名標にはドラえもんブルーとともに、トレードマークの鈴をあしらった。

 改札階にあるどこでもドアは縦1メートル75、横1メートル19の大きさ。行きたいところへ行けるイメージを表現するためデジタル技術を活用し、扉の向こうに約20秒間、江の島など7種類の動画が流れる仕掛けだ。ドラえもんが大好きという多摩区の長谷川夏雨(なつめ)ちゃん(3つ)は、母さおりさん(42)とドアの前に立って「あーっ」と歓声を上げた。

ドラえもんブルーに鈴の装飾も施された登戸駅の駅名標

 ほかに壁面やエレベーター、ホームの待合室なども、ドラえもんにちなんだ装飾に一新された。

 この日、登戸駅であった完成記念式典で、同ミュージアムの伊藤善章(ぜんしょう)館長は「ドラえもんの世界への入り口という感じになればうれしい」と期待。小田急電鉄の星野晃司社長は「立体的で動きのある装飾をした未来型の駅として、みなさんがニコッと笑顔になり、身近に感じていただけるようにしたい」と語った。