「イケバス」で保育園周辺をドライブ 来月から豊島区が運行 特別な体験楽しんで
中村真暁 (2019年10月11日付 東京新聞朝刊)
東京都豊島区は来月から、観光客らのために池袋駅周辺を巡回する電気自動車(EV)バスの運行を始める。このバスは区内の保育園や幼稚園でも使ってもらう。保育園などの周辺をバスで巡ったり、来年6月に東池袋に開業する子ども向けのパークに送迎したりして、子どもたちの外遊びの体験や、外の世界に触れる機会を増やすのが狙いだ。
各園1回30分で地域を回遊
乗車は、対象の年長児がいる区内の認可保育所約60施設や希望する幼稚園などで実施する。11月5日から12月上旬までは、各園ごとに1回30分ほどずつ乗車してもらい地域を回遊。パークへの送迎は、各園につき年1回以上行う。
真っ赤な車体のバスは「イケバス」という。EVバスのため、電力使用が増えすぎてしまうことから空調設備はなく、暑さが厳しい7~9月は実施しない予定。子ども用イスを設置するなど、安全対策も検討している。
おとぎの国のようなバスでパークまで
区内では、全認可保育所112施設のうち約7割で園庭がない。担当者は「おとぎの国のようなバスに乗り、パークから遠くに住む子も含めてみんなに、特別な体験を楽しんでもらいたい」としている。
パークは、造幣局跡地に建設中の池袋保健所に隣接し、未就学児向け。イケバスと同じく工業デザイナーの水戸岡鋭治さんがデザインする。ミニトレインや滑り台が設置される。