コロナで困っている子育て家庭に200円弁当 世田谷の5店が2週間交代で提供

岩岡千景 (2020年6月3日付 東京新聞朝刊)
 世田谷区などで子育て支援活動をしている一般社団法人・ハイコラは、新型コロナウイルスの影響で困っている区内の子育て家庭向けに、低価格で弁当を提供するプロジェクトに取り組んでいる。代表理事の杉山めぐみさん(47)は「多忙な家庭を支援したい」と話す。

弁当を渡す準備をする「ハイコラ」の杉山さん(左)と上保朋美さん=世田谷区太子堂の「和バル 三茶まれ」で

1日30個 中学生以下の子がいる家庭が対象

 弁当は一つ200円。中学生以下の子どもがいて、作った店まで取りに来られる人が対象となる。

 1日30個で予約優先。三軒茶屋などの飲食店5店が協力し、2週間ごとに順番に作る。月曜~金曜の夕方から、担当店で渡す。8月後半まで実施する。

 ハイコラは、地域の子育て支援サークルの仲間が「親子と町をつなごう」と2年前に立ち上げた。今回のプロジェクトは、金融大手ゴールドマン・サックスの寄付による基金の助成で実現した。

「夫が在宅ワークで家事できず…助かります」

 「せたがや こども弁当」プロジェクトといい、初日の1日は、同区太子堂の「和バル 三茶まれ」がメンチカツ弁当を用意。「夫が在宅ワーク中で、3歳の子どもを外に連れ出さなければならず、買い物や家事ができない」という女性が「とても助かります」と買い、杉山さんらは地元企業から寄贈された文房具などとともに手渡した。

 予約は30日前から受け付けているが、12日まで既に完売しているという。17日からは同区池尻の「うちごはん」が担当する。弁当は、特設サイト「せたがや こども弁当」から申し込む。弁当を増やすための寄付金や一緒に配れる寄贈品も受け付けている。

元記事:東京新聞 TOKYO Web 2020年6月3日