〈えほん〉「ついてくる」作・絵 小川育

(2021年8月27日付 東京新聞朝刊)

(長壁綾子撮影)

 遊びに夢中になっていたら、すっかり遅くなってしまった。はやく、帰らなくっちゃ。

 ひた、ひた、ひた…。かさ、かさ、かさ…。ぴち、ぴち、ぴち…。ぼう、ぼう、ぼう…。誰かが、あとをついてくる音がする。

 ページをめくるたびに、緊張と安堵(あんど)が繰り返される。住宅街を抜け、橋の下やトンネルをくぐり、人けのない林を越えて…。ドキドキしながら読み進めると、その先にあるものは? 肝試しにぴったりな、ちょっぴり怖いお話。ぜひ体験を。1265円。教育画劇=電話03(3341)3400。