豊島区を「子どもたちが10年後も住み続けたいまち」にするには? ゆかりの4人が討論

( 2022年11月27日付 東京新聞朝刊に一部加筆)

まちづくりについての意見を交わす豊島区ゆかりの登壇者=いずれも豊島区南池袋の西武池袋本店で

 「子どもたちが10年後も住み続けたいと思えるまちづくり」をテーマにしたパネルディスカッションが25日、豊島区の西武池袋本店であり、区ゆかりの4人が、性別や国籍に関わらず誰もが特性を生かして暮らせる多様性のある社会「ダイバーシティー(多様性)&インクルージョン(包括)」を語り合った。

「子どもの声を生かしたまちづくり」を

 区制90周年記念の一環。若年女性を支援する区の活動に携わる政治学博士長島美紀さんや子育てに関わる区内のNPO法人の関係者ら4人が登壇。区民ら90人が耳を傾けた。

 長島さんは第1部の講演で「多様性を推進するだけでなく、違いを生かした活動ができるようにする必要がある」と訴え、子どもの生活状況に関する統計に基づく政策立案や子どもの声を生かしたまちづくりを提案した。

子どもの視点を入れた町づくりを提案する長島美紀さん

インフラだけでなく人の考え方を変える

 第2部では、区内でNPO法人「こそだてビレッジ」を運営するレイチェル・ファーガソンさんや、そごう・西武人事部長の手塚徹さんも加わり、区内在住のフリーアナウンサー茅原ますみさんの司会のもと、「インフラだけでなく人の考え方を変えないと。小さい頃からの教育も大事だが、大人の教育も大事」「いろいろな考え方があるからイノベーションが生まれる」と意見を交わした。

 来場者からは「自分が子どもなら、どんな町が住みやすいか」と質問があり、登壇者は「木登りやボール遊びを止められない町」「周りの目があり安心感のある中で、やりたいことができる町」などと答えていた。