秋の味覚「サンマ」の食べ方、子どもに教えるには? ポイントは”骨の構造”
秋の味覚サンマのシーズンです。値段が手ごろな上に栄養価も高いので、ぜひ子どもにも食べてほしい魚です。ただ細かい骨があるため、子どもが食べるのにはちょっとハードルが高いかも。自分で食べられるようになるために、どんな風に教えたら良いか、専門家に聞きました。
上手に骨が取れるようになる「出前授業」
訪ねたのは東京の新たな中央卸売市場(東京都江東区豊洲)の中にある水産物市場改善協会。協会は都内などの小中学校で、マアジの塩焼きの食べ方を子どもたちに教える出前授業をしています。
職員の大森良美さん(47)が勧めるのは、魚の骨の構造を知ること。「背骨はどの場所にあるのかなどを知れば、食べやすくなります」。でも、魚の骨の構造を学ぶ機会は、家でも学校でもあまりありません。協会の授業の後には給食でマアジの塩焼きを実際に食べてもらっていますが、骨の構造を知った子どもたちは、興味を持って上手に骨を取りながら食べられることが多いそうです。
まずは背骨に沿ってはしを入れよう
この日は焼いたサンマを持ち込んで、大森さんに骨の位置を確認しながら上手に食べる方法を実演してもらいました。
①基本となる骨は、もちろん背骨です。頭から尾に向かって体の真ん中をまっすぐ通っています。最初に、この背骨に沿ってはしを入れていきます。
②切れ目にさらにはしを入れて身を上下に押し開きます。
③すると、背骨が現れるので、背骨を外します。反対側の身が現れます。
知っておきたい「肉間骨」「肋骨」
あまり知られていない骨に「肉間骨(にくかんこつ)」があります。皿に置いた焼き魚で見ると、背骨から手前や奥に向かって伸びている小さな骨です。この骨を見落とさずに取り除くのがポイントです。また、体の下半分にある肋骨(ろっこつ)も取り除きましょう。
アジの場合はひれを支えるとがった骨にも注意しましょう。
大森さんは「骨をうまく避けて、脂の乗ったおいしいサンマを味わって」と話しています。